12-12 食道がん、頭頸部がんのリスクとアルコール代謝酵素の関連に関する研究
 
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12-12 食道がん、頭頸部がんのリスクとアルコール代謝酵素の関連に関する研究

主任研究者 国立療養所久里浜病院 横山 顕


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
横山 顕
国立療養所久里浜病院
消化器科医長
食道癌、頭頸部癌の発癌個体差に関するアルコール代謝関連酵素等の遺伝子多型に基づく分子疫学研究
加藤 抱一
国立がんセンター中央病院
特殊病棟部長
食道癌のリスクとアルコール代謝酵素に関する研究
羽田 達正
国立がんセンター東病院
頭頸科医員
頭頸部がんの発生とアルコール代謝酵素の関連に関する研究
武藤 学
国立がんセンター東病院 内科医員
口腔内細菌叢とホストにおけるアルコール代謝と頭頸部・食道の発癌に関する研究
大森 泰
川崎市立川崎病院 外科医長
食道癌におけるアルコール代謝関連酵素・薬物代謝酵素の遺伝子多型と発癌リスクの関連及び癌遺伝子との関連についての検討
横山 徹爾
東京医科歯科大学難治疾患研究所
社会医学部門(疫学)助手
調査票の妥当性検討およびデータの管理・解析
辻仲 利政*
国立大阪病院 外科部長
食道癌患者におけるアルコール代謝酵素の多型性に関する基礎的臨床的研究
*:平成12年4月1日−平成13年3月31日


平成13年度研究報告 研究成果の要旨

多施設症例対照研究により、アルコール代謝酵素と飲酒喫煙食習慣と食道・頭頸部癌のリスクに関して以下の結果を得た。ALDH2ヘテロ欠損者では、少量の飲酒で正常者の中等量飲酒に匹敵する食道癌リスクが生じ、中等量飲酒で正常者の大量飲酒より高いリスクとなった。 非活性型ADH2も食道癌リスクを高め、ALDH2ヘテロ欠損との組合せで相乗的リスク上昇を示した。人口寄与危険度割合では飲酒(91%)、ALDH2ヘテロ欠損者の飲酒(67%)、喫煙(54%)、果物摂取不足(40%)、濃い酒類の嗜好(30%)、緑黄色野菜摂取不足(25%)の順であった。頭頸部癌でも中等量以上の飲酒家ではALDH2ヘテロ欠損と非活性型ADH2が危険因子であった。簡易フラッシング法は高い妥当性でALDH2欠損を判別した。ALDH2欠損は食道・頭頸部癌患者の多発食道ヨード不染帯と2次癌発生の危険因子でもあった。アセトアルデヒド-DNAアダクト量を大酒家の白血球DNAで測定したが、ALDH2遺伝子型による差は見られなかった。


平成12年〜13年度総合研究報告 研究成果の要旨

多施設症例対照研究により、アルコール代謝酵素と飲酒喫煙食習慣と食道・頭頸部癌のリスクに関して以下の結果を得た。ALDH2ヘテロ欠損者では、少量の飲酒で正常者の中等量飲酒に匹敵する食道癌リスクが生じ、中等量飲酒で正常者の大量飲酒より高いリスクとなった。 非活性型ADH2も食道癌リスクを高め、ALDH2ヘテロ欠損との組合せで相乗的リスク上昇を示した。人口寄与危険度割合では飲酒(91%)、ALDH2ヘテロ欠損者の飲酒(67%)、喫煙(54%)、果物摂取不足(40%)、濃い酒類の嗜好(30%)、緑黄色野菜摂取不足(25%)の順であった。頭頸部癌でも中等量以上の飲酒家ではALDH2ヘテロ欠損と非活性型ADH2が危険因子であった。簡易フラッシング法は高い妥当性でALDH2欠損を判別した。ALDH2欠損は食道・頭頸部癌患者の多発食道ヨード不染帯と2次癌発生の危険因子でもあった。アセトアルデヒド-DNAアダクト量を大酒家の白血球DNAで測定したが、ALDH2遺伝子型による差は見られなかった。

平成12年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成13年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01