14-13 低位直腸がん手術における肛門温存療法の開発に関する研究
 
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14-13 低位直腸がん手術における肛門温存療法の開発に関する研究

主任研究者 国立がんセンター東病院 齋藤 典男


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
齋藤 典男
国立がんセンター東病院 部長
肛門括約筋部分温存術の適応・手術手技の確立と予後の研究
森谷 宜皓
国立がんセンター中央病院 部長
肛門括約筋温存術の適応拡大と術後肛門機能評価法に関する研究
望月 英隆
防衛大学校医学部 教授
肛門温存療法適応例の選択基準の確立に関する研究
白水 和雄
久留米大学医学部 教授
低位直腸がんに対する新しい肛門温存術式の開発に関する研究
前田 耕太郎
藤田保健衛生大学医学部 助教授
低位直腸がんに対する肛門温存療法に関する解剖および手術手技の研究
幸田 圭史
千葉大学医学部附属病院 講師
低位直腸がんに対する肛門温存手術におけるeorectum機能に関する基礎的、臨床的研究
平井 孝
愛知県がんセンター 副部長
直腸がんにおける安全な肛門温存のための環周性がん微小浸潤の三次元的病理学的検討
久保 義郎
国立病院四国がんセンター 医師
低位直腸がんに対する術前放射線化学療法の併用に関する研究
鴻江 俊治
国立病院九州がんセンター 医長
低位直腸がんに対する直腸反転切除術式の関する研究
池田 陽一
国立病院九州医療センター 医師
直腸がん手術におけるQOLを考慮した集学的治療についての検討


平成14年度研究報告 研究成果の要旨
 
本研究では、下部直腸進行癌症例における直腸切断術以外の新しい手術法の開発について検討された。剖検体および直腸切断術例の切除標本を用いて切除範囲を検討した結果、臨床解剖学的および病理組織学的に肛門括約筋部分温存手術の成立することが証明された。本術式の承諾を得られた症例に臨床導入した結果、外科学的および腫瘍学的な安全性が確認された。術後排便機能では、種々の排便障害を認めるがContinenceは比較的保持され、肛門より自己排便が可能であった。排便機能の改善にはPouch Surgeryや他の付加手術の必要性も示され、このための実験動物モデルも作製された。この新しい術式やより容易に肛門機能温存が可能な縮小手術の適応についても、臨床病理学検討が行われ解明されつつある。また適応拡大には、補助療法の必要性も推察された。以上より下部直腸癌の殆どの症例で永久人工肛門の回避の可能性が示され、新しい治療戦略が展開される。

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01