15-2 がん生物学に基づく新しい治療法の開発に関する研究
 
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15-2 がん生物学に基づく新しい治療法の開発に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所支所 江角 浩安


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
江角 浩安
国立がんセンター研究所支所 支所長
がん生物学に基づく新しい治療法に関する研究
冨田 章弘
東京大学分子細胞生物学研究所細胞増殖研究分野 助手
固形がん内部環境に対する細胞応答を標的とした治療法の開発
飯田 真介
名古屋市立大学大学院医学研究科 講師
分子基盤に基づいた多発性骨髄腫に対する新規治療法の開発
松永 卓也
札幌医科大学内科学第四講座 講師
VLA4を分子標的とした急性白血病の微少残存病変にたいするアノイキス誘導療法の開発
深澤 秀輔
国立感染症研究所生物活性物質部 室長
がん細胞にanoikiis感受性を誘導する分子標的治療薬開発に関する研究
塩崎 均
近畿大学医学部外科 教授
食道癌に対する新たな化学放射線療法の試み-分子生物学的、臨床病理学的見地から-
國元 節子
財団法人微生物化学研究会 微生物化学研究センター 沼津創薬医科学研究所 副所長
栄養飢餓状態で選択的に殺細胞作用を示す物質の微生物代謝産物からの探索
門田 重利
富山医科薬科大学和漢薬研究所 教授
悪性癌の治療に有用な伝統薬物の活性物質に関する研究
藤林 康久
*1 福井医科大学 高エネルギー医学研究センター 教授
*2 福井大学 高エネルギー医学研究センター 教授

超小型サイクロトロン産生Cu-64による内用放射線治療に関する研究
津田 洋幸
*3 国立がんセンター研究所化学療法部 部長
*4 名古屋市立大学大学院化学療法部 部長
遺伝子導入乳腺発がん高感受性ラットを用いた治療法の開発
中川 和彦
*3 近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 講師
*4 近畿大学医学部内科学教室腫瘍内科部門 助教授
遺伝子導入乳腺発がん高感受性ラットを用いた治療法の開発
福田 治彦
*1 国立がんセンター研究所がん情報研究部 室長
*2 国立がんセンターがん予防・検診研究センター情報研究部 室長
がん生物学に基づく新しい治療法の臨床評価の方法論
辻 孝
*5 南和歌山病院放射線科 医長
*6 南和歌山病院 副院長
p53欠損型及び野性型細胞株における放射線、抗癌剤の効果に対するセレノメチオニンの影響
*1:平成15年4月1日−平成15年9月31日
*2:平成15年10月1日−平成16年3月31日
*3:平成15年4月1日−平成15年8月31日
*4:平成15年9月1日−平成16年3月31日
*5:平成15年4月1日−平成15年12月31日
*6:平成16年1月1日−平成16年3月31日



平成15年度研究報告 研究成果の要旨

新規の物質キガマイシンはヌードマウスで、PANC-1、Capan-1、MIAPaca-2 細胞に対し、経口投与で顕著な抗腫瘍性を示した。スフェロイドを用いた検討、治療後の腫瘍の血管密度、分裂能の検討などから、栄養飢餓耐性の作用機序と考えられた。PI3キナーゼ阻害活性を持つことを見い出た。ヒト変異型H-ras遺伝子をコンディショナルに発現させるトランスジェニックラットを用い、Creリコンビナーゼ発現ヴェクターを、膵管から逆向性に注入し、膵管がんを作製することに成功した。Versipelostatinはunfolded protein reactionを阻害する活性があることが分かった。同時にグルコース飢餓時選択的に細胞を殺すことも分かった。急性骨髄性白血病では、抗がん剤耐性ととVLA4の発現に強い相関があり、アポトーシスの抑制することを見出した。抗VLA4抗体とAraCの併用により治癒の可能性が顕著に上昇することを、動物実験で見出した。Cu-ATSMをCu-64で標識し、低酸素状態でがん細胞に取り込ませると、理想的な内照射法になることを確認した。


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01