15-4 成人難治性白血病の分子生物学的特徴に基づく治療法に関する研究
 
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15-4 成人難治性白血病の分子生物学的特徴に基づく治療法に関する研究

主任研究者 名古屋大学大学院医学系研究科 直江 知樹


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
直江 知樹
名古屋大学大学院医学系研究科 教授
白血病シグナル伝達を標的とした治療法の開発と研究の総括
北林 一生
国立がんセンター研究所分子腫瘍学部 室長
白血病関連因子AML1・PML・MLLの機能に関する研究
黒川 峰夫
東京大学医学部附属病院 講師
白血病の分子機構の解明と診断・治療への応用
宮崎 泰司
長崎大学医学部・歯学部附属病院 講師
白血病症例の形態的病型中央診断と症例のデータマネージメント
大西 一功
浜松医科大学 助教授
難治性白血病に対する新規抗悪性腫瘍薬の標的分子の解析と臨床応用に関する研究
大屋敷 一馬
東京医科大学 教授
網羅的遺伝子解析による難治性白血病に対する治療法の開発
伊藤 欣朗
国立大竹病院
CMLのCD34陽性細胞におけるType-1interferonレセプター発現の解析


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

成人における難治性白血病の生物学的病態に基づき、治療標的となりうる分子および標的方法の探索・開発に関する前臨床研究ならびに難治性白血病に対する臨床試験を行った。亜ヒ酸、テロメラーゼ阻害剤、COX-2阻害剤、FLT3キナーゼ阻害剤による治療の可能性をvitroで検討した。また、白血病における染色体7qに存在するCpGアイランドのメチル化亢進を明らかにした。染色体転座の標的となるAML1遺伝子の機能を明らかにするため、AML1を含む転写複合体を精製し、AML1のリン酸化が分化に関わることを示した。急性骨髄性白血病において野生型FLT3の高発現を数%の患者に認め、予後不良因子となること、またその産物がリン酸化していることを見出した。未治療Ph陽性急性リンパ性白血病にAblキナーゼ阻害剤併用化学療法(第II相試験)を施行し、24例中23例に質の高い寛解が得られ、副作用は軽微であった。


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01