15-7 がん患者に対する支持療法および緩和療法の技術の向上に関する研究
 
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15-7 がん患者に対する支持療法および緩和療法の技術の向上に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 下山 直人


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
下山 直人
国立がんセンター中央病院 医長
がん患者に対する支持療法および緩和療法の技術に関する研究(手術によって惹起される難治性神経障害性疼痛に対する治療法の標準化に関する研究)
明智 龍男
国立がんセンター研究所支所 室長
がん患者の精神症状緩和技術の向上に関する研究
植田 弘師
長崎大学大学院医歯薬総合研究科 教授
術後神経障害性疼痛モデルによるモルヒネの効きにくい痛みの分子生物学的メカニズムに関する研究
曽良 一郎
東北大学大学院医学系研究科 教授
神経障害性疼痛の疾患脆弱性に関する遺伝子解析
志真 泰夫
国立がんセンター東病院 医長
術後難治性疼痛に対するオピオイドの反応性、オピオイドの投与経路に関する研究
的場 元弘
北里大学医学部 専任講師
がんの治療に伴う開胸後痛、幻肢痛、骨盤内臓全摘後痛、乳房切断後痛の評価、治療法の標準化に関する研究
石田 真弓
国立病院九州がんセンター
乳がん患者に対する支持療法と緩和療法へのチーム医療としての取り組みに関する検討


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

本研究の成果については、臨床面では術後痛として開胸後痛、乳房切断後痛に焦点をあて、難治性神経障害性疼痛の頻度が高いことを示した。ともに手術術式、麻酔法、術後鎮痛法の質、患者アンケートも計画した。石田は、乳がん化学療法で5HT拮抗薬とステロイド併用が抗がん剤の吐き気をおさえ有意なQOL向上を示した。下山は術後の機能回復のための化粧の影響を調査し有意なQOLの向上をみた。明智は身体症状と精神症状の関連をみるため精神症状の悪化因子を調査し、痛みは有意にそれに影響していることを見いだした。これらによって術後の難治性疼痛の治療、予防は患者のQOLの向上のためには重要であることを示唆した。志真はオピオイドの反応性をみるため各種オピオイド間の鎮痛効果の力価を安全性の観点で算出した。基礎研究においては、植田はがん性疼痛の下山モデルを再現し、その脊髄内での分子機構を調べる計画をたてた。曽良は難治性疼痛へのなりやすさを調べるために遺伝子解析を行う準備に着手した。このように臨床研究につながる基礎研究での難治性疼痛の作用機序の解明が並行して行われている。


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01