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主任研究者 国立がんセンター研究所 中釜 斉
研究者氏名、所属および分担研究課題
平成15年度研究報告 研究成果の要旨 G-richな反復配列により形成される4重鎖構造が、in vivoでのDNAの複製阻害の一因となることが分かった。マウスSTR配列Pc-1のC-rich鎖に結合するLRP130の過剰発現で誘導される核形態異常が、間期における蛋白質合成の異常を介して誘発される事が示唆された。Parp-1欠損下での染色体倍加がp53 の機能低下と関連する可能性や、中心体に存在するp53タンパク質がポリADP-リボシル化されることが確認され、タンパク質のポリADP-リボシル化が中心体の複製制御や細胞周期の調節を行っていることが示唆された。種々のヒトがんで高発現しているAurora-Aが、哺乳動物細胞の分裂期において、中心小体の分離や分裂期紡錘体形成、分裂後期における細胞質分裂の制御など、分裂期の進行に重要な役割を果たしていることが分かった。高発がん性疾患ナイミーヘン症候群の原因遺伝子NBS1の、がん患者で見つかった変異が、NBS1の組換え修復活性能に重篤な障害を与える変異であることや、環境中要因によるアダクト形成等の損傷が、DNA複製開始の制御異常を介して染色体異常を誘発し得る新たな分子機構に依ることなどを明らかにした。
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更新日:2004/12/01 |