15-15 神経内分泌学的特性を有する肺がんの病態の把握及び治療法に関する研究
 
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15-15 神経内分泌学的特性を有する肺がんの病態の把握及び治療法に関する研究

主任研究者 国立がんセンター東病院 永井 完治


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
永井 完治
国立がんセンター東病院 病棟医長
神経内分泌学的特性をもった肺がんの手術適応と化学療法
淺村 尚生
国立がんセンター中央病院 肺科医長
神経内分泌学的特性を持った非小細胞肺がんの手術成績と予後の特徴
亀谷 徹
静岡県立静岡がんセンター 病理診断学部長
大細胞神経内分泌がんの病理診断
中川 健
癌研究会附属病院 副院長
神経内分泌学的特性を持った肺がんの臨床病理学的な特性
多田 弘人
大阪市立総合医療センター 呼吸器外科部長
神経内分泌学的特性を持つ肺がんの外科的治療と補助療法
野田 和正
神奈川県立がんセンター 呼吸器内科部長
神経内分泌学的特性をもった肺がんの化学療法
津浦 幸夫
栃木県立がんセンター 臨床病理部
神経内分泌学的特性を有する肺腫瘍の病理学的・細胞学的診断に関する研究


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

肺の神経内分泌がん切除例の病理標本を集積し、病理中央診断を行い、臨床病理像の解析を行った。各々の肺の神経内分泌腫瘍の5年生存率はTC 96.2%,ATC 77.8%,SCLC 36.9%,LCNEC 41.3%であった。LCNECはSCLCとほぼ同様に予後不良であった。LCNECの病理診断は切除標本でも困難な症例が多かった。病理中央診断では、いずれの組織型にも診断できない症例があり、高悪性度神経内分泌がんと診断した。TC,ATC,LCNEC,SCLCをcDNA microarrayを用いた網羅的発現解析により検討した。その結果、高悪性度神経内分泌腫瘍には2種類あり、それはSCLCとLCNECという区別ではないことがわかった。2種類の予後は異なっていた。TC,ATCは高悪性度NE腫瘍と別にclusterされた。LCNECの放射線および化学療法に対する感受性を明かにするために、術後再発症例に対するアンケート調査を行った。放射線治療の奏効率は57%であった。化学療法はCDDPまたはCBDCAを用いた2剤併用療法が多く、その奏効率は64%であった。CDDPまたはCBDCAを用いない化学療法は効果がなかった。


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01