15-16 がんの遺伝相談実施施設の連携による遺伝性腫瘍の解析及び診断の精度の向上に関する研究
 
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15-16 がんの遺伝相談実施施設の連携による遺伝性腫瘍の解析及び診断の精度の向上に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所 吉田 輝彦


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
吉田 輝彦
国立がんセンター研究所 部長
家族性大腸腺腫症の遺伝子解析及び診断の精度の向上に関する研究、及び総括
岩間 毅夫
杏雲堂病院 副院長
生涯・世代を考慮した遺伝性消化管腫瘍の適正な診断・追跡・治療および遺伝相談のあり方の研究
内野 眞也
野口病院 部長
家族性大腸ポリポーシス・Cowden病の甲状腺腫瘍における遺伝子異常の解析及び診断の精度の向上に関する研究
菅野 康吉
栃木県立がんセンター 副主幹医長・特別研究員
遺伝性腫瘍の遺伝子診断の精度向上に関する研究
藤田 伸
国立がんセンター中央病院 医長
遺伝性大腸腫瘍の効率的サーベイランス法の確立
武田 祐子
慶應義塾大学 助教授
遺伝性腫瘍患者および家族への長期的支援を目指した遺伝相談のあり方と評価に関する研究
那須 淳一郎
国立四国がんセンター 医師
がん家族歴調査のシステム化および家系情報を含む医療情報データベースの構築に関する研究
赤木 究
埼玉県立がんセンター 専門研究員
MSI検査を用いたHNPCCの効率的な抽出法に関する研究


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

多施設共同研究による遺伝性大腸がんの症例登録と、家系追跡情報・遺伝子解析情報のデータベース化を継続することを中核に、遺伝子解析から、サーベイランス、遺伝カウンセリングの在り方まで、遺伝性腫瘍の適切な臨床を我が国に確立するための多様な課題を総合的に検討する。家族性大腸腺腫症(FAP)の鑑別診断として、MYH遺伝子解析の必要性が示唆された。FAPに合併する特徴的な甲状腺がん症例において、変異が集中するAPC遺伝子領域を見出した。アムステルダム基準を満たすがMSH2・MLH1遺伝子に変異が認められないHNPCC症例の約8%でMSH6遺伝子の生殖細胞系列変異が検出された。男性ではMSI陽性大腸がんの約1/3が直腸に発症しており、Bethesda criteriaでは見落とされてしまう例が多く認められた。糞便の遺伝子解析に基づく、大腸がん高リスク群のサーベイランス法の開発を進めた。遺伝相談外来受診者は、各診療科の医師から遺伝相談の受診を勧められたことに疑問や不安を感じていたり、受診までの期間を不安定な気持ちで過ごしていたり、迷いが生じていることが少なくないことが明らかとなった。


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01