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主任研究者 慶應義塾大学医学部 河上 裕
研究者氏名、所属および分担研究課題
平成15年度研究報告 研究成果の要旨 本研究の成果については網羅的遺伝子解析技術、cDNAサブトラクション、患者T細胞や抗体を用いたDNA発現クローニング法により新規ヒト腫瘍抗原を単離し、in vitro T細胞誘導法や新規開発したHLA トランスジェニックマウスを用いて、日本人に頻度の高いHLA-A24,-A2結合性T細胞エピトープを同定した。同定腫瘍抗原の免疫原性の解析から個別化免疫療法の可能性を示した。T細胞エピトープペプチドを用いた各種癌に対する免疫の第I相臨床試験を開始し、重篤な副作用なく一部の症例で免疫効果と抗腫瘍効果が認められた。投与ペプチドに対するIgG抗体も検出される例があり、その意義解明による免疫療法の改良が考えられた。また、同種造血幹細胞移植により固形癌に対しても抗腫瘍効果(GVT効果)が認められ、腫瘍抗原に対するT細胞応答が増強する場合があることを明らかにした。T細胞による癌細胞傷害機構の解析、TCR遺伝子導入による腫瘍反応性T細胞の作製、抗原遺伝子導入細胞を用いた免疫モニタリングなど、今後の免疫療法の改良に直接結びつく基礎研究成果をあげた。
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更新日:2004/12/01 |