15-21 がん化学療法におけるドラッグデリバリーシステム(DDS)の開発に関する研究
 
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15-21 がん化学療法におけるドラッグデリバリーシステム(DDS)の開発に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所支所 松村 保広


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
松村保広
国立がんセンター研究所支所 部長
腫瘍細胞と脈管の相互関係に関する病理組織学的、電顕的研究
奥 直人
静岡県立大学薬学部 教授
難溶性抗ガン剤の高分子ミセルによるターゲティング
川口隆憲
福島県医科大学病理学 講師
腫瘍新生血管標的化DDSによるがん治療
横山昌幸
東京女子医科大学先端生命科学研究所 助教授
腫瘍脈管の特性に基づくDDS製剤の開発
濱口哲弥
国立がんセンター中央病院 医員
DDS製剤の臨床導入に関する研究


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

本研究の成果については、病理、薬理、材料工学、生化、臨床的研究からもたらされた。Drug delivery systemにとって腫瘍血管および腫瘍組織の構築を知ることは重要である。抗がん剤抵抗性の胃がんや膵がんの腫瘍血管の電顕的研究からこれらの腫瘍血管は基底膜が重層化し、筋繊維芽細胞は随所でがん細胞に密着している。また内皮細胞の腫大などみられ薬剤ががん細胞に到達しにくくなっていることが判明した。DDS製剤としてはカンプトテシンのミセル内包化、膵がんをターゲットとしたピルビニウムパモメイトのミセル化に成功した。リポソーム製剤ではファージディスプレイ法で得られた腫瘍血内皮に親和性のあるペプチドを付加したアドリアマイシン内包リポソームが作製され抗腫瘍効果の増強が認められた。臨床ではアドリアマイシン内包イムノリポソームMCC-465の臨床第1相試験が行なわれている。ミセルではアドリアマイシン内包ミセルNK911の臨床第1相が終了し現在第2相試験がスタートしている。


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01