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国立がん研究センター

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がんゲノム情報管理センター(C-CAT)の活動目標

がんゲノム情報管理センターでは、がんゲノム医療情報を集約・管理し、利活用の推進を図るため、以下の役割・機能を担います。まずは、がんゲノム医療・研究のマスターデータベースである「がんゲノム情報レポジトリー」*1を開発・構築します。またがんゲノム医療に必要な知識データベース(CKDB: Cancer Knowledge DataBase)を構築します。これらの仕組みを活用して、中核拠点病院等とともに日本におけるがんゲノム医療を推進していきます。

がんゲノム情報管理センターでは、以下の機能・役割を通じて、使命と活動目標を達成するように努めてまいります。

  1. がんゲノム診断の質の管理・向上
    • 日本人の臨床・ゲノム情報を国内公的機関に確保し、我が国に至適化されたCKDBを作成、がんゲノム医療中核拠点病院のエキスパートパネル*2活動に貢献
    • 全国の集計データに基づくがんゲノム医療の国民への情報提供・行政機関等への提言
  2. 情報の共有
    • 中核拠点病院等の間でレポジトリーデータベースの情報を適切な取り決めのもとに共有、保険医療の改善のために活用
  3. 開発研究・臨床試験の促進
    • 臨床試験・医師主導治験の基盤データとしての活用
    • 企業を含む創薬・個別化医療開発への利活用
  4. 全ゲノム解析の医療応用に向けた検討・人材育成

注釈

*1 「がんゲノム情報レポジトリー」について

がんゲノム情報管理センターでは、中核拠点病院等から、がん患者のゲノム情報のみならず、治療薬に対する効果や予後等を含めた臨床情報を共通の枠組み(テンプレートやElectronic Data Capture(EDC)システム等)で受領し、保管するとともに、適宜中核拠点病院等に問い合わせて修正を依頼する等により、品質を確保・管理するシステムを構築します。また、受領したゲノム情報から患者毎の遺伝子変異を解析し、CKDBを用いて「C-CAT調査結果」を作成してがんゲノム医療中核拠点病院に提供する予定です。

さらに、収集した臨床・ゲノム情報の一部を中核拠点病院等における保険診療や臨床試験の質の向上のために共有するポータル機能、大学や企業等における新しい医療の研究開発等のいわゆる二次利用のためのデータセットを作成し受け渡す機能を構築するとともに、中核拠点病院等に対して必要な支援が可能な体制の構築を目指します。

*2 「エキスパートパネル」について

がんゲノム医療では、患者さん一人ひとりのがん細胞のゲノム情報を分析して、担当医が現時点でその方に最も適した治療法を選択するための基礎資料とします。その際、ゲノム解析の元データから、医療に役立つ情報を引き出すためには、様々な専門家の協議による検討が必要で、その仕組みを「エキスパートパネル」と呼びます。「エキスパートパネル」はがんゲノム医療中核拠点病院に設置され、そこで作成される報告書が担当医の元に返されます。「がんゲノム情報管理センター」は、エキスパートパネルにおける検討の基礎資料の一つとして、「C-CAT調査結果」をがんゲノム医療中核拠点病院に提供する予定です。

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