11-9 神経膠腫の標準的治療の確立に関する研究
 
がん研究助成金タイトルバー
がん研究助成金 計画研究 計画研究一覧へ戻る

11-9 神経膠腫の標準的治療の確立に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 野村 和弘


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
野村 和弘
*1 国立がんセンター中央病院 副院長
*2 国立がんセンター中央病院 病院長
神経膠腫の標準的治療の確立に関する研究
生塩 之敬
熊本大学医学部 教授
神経膠腫の遺伝子異常と予後との相関
田中 隆一
新潟大学医学部 教授
悪性グリオーマに対する新しい治療法の開発
吉本 高志
東北大学医学部 教授
神経膠腫に対するACNU維持療法の臨床的検討
山下 純宏
金沢大学医学部 教授
悪性グリオーマに対する新しい免疫細胞療法
浅井 昭雄
*3 東京大学医学部 講師
*4 埼玉医科大学総合医療センター 講師
再発時神経膠腫の治療の確立
鈴木 博義*5
国立仙台病院 科長
悪性神経膠腫の標準的病理組織学的診断の確立に関する臨床病理学的研究
*1:平成13年4月1日−平成14年3月31日
*2:平成14年4月1日−平成15年3月31日
*3:平成13年4月1日−平成14年6月30日
*4:平成14年7月1日−平成15年3月31日
*5:平成13年4月1日−平成14年3月31日


平成14年度研究報告 研究成果の要旨

1)多施設共同無作為化第3相臨床試験として、放射線治療後の維持化学療法の効果を取り上げ、ニトロソウレア系薬剤であるACNU単剤の効果について検証した。プロトコールは各施設の倫理委員会の承認を得て3年前に開始した。現在までに、悪性星細胞腫10例、膠芽腫22例が登録され、現時点での解析結果では最も悪性とされる膠芽腫において、手術後の腫瘍無再発期間の検討では維持療法無し群では約6ヶ月、ACNU維持療法群で12ヶ月でありLongrank有意差検定でP=0.0386と維持療法が有効であるとの結果を得た。無作為化臨床試験でニトロソウレア系の抗がん剤が有効であるとのデータは、世界ではじめての研究となる。 2)標準的治療確立のためには、客観的な手術手技の評価が必要であり、当班で作成した術前ステージ分類の有効性の評価を行った。神経膠腫390例が登録され、術前ステ−ジ分類に基づいて検討し、本分類によって有効な手術指標を示せる事がわかった。 3)乏突起膠腫の本班での病理分類の有効性について検証した。


平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨

1)多施設共同無作為化第3相臨床試験として、放射線治療後の維持化学療法の効果を取り上げ、ニトロソウレア系薬剤であるACNU単剤の効果について検証した。プロトコールは各施設の倫理委員会の承認を得て3年前に開始した。現在までに、悪性星細胞腫10例、膠芽腫22例が登録され、現時点での解析結果では最も悪性とされる膠芽腫において、手術後の腫瘍無再発期間の検討では維持療法無し群では約6ヶ月、ACNU維持療法群で12ヶ月でありLongrank有意差検定でP=0.0386と維持療法が有効であるとの結果を得た。無作為化臨床試験でニトロソウレア系の抗がん剤が有効であるとのデータは、世界で始めての研究となる。 2)標準的治療確立のためには、客観的な手術手技の評価が必要であり、当班で作成した術前ステージ分類の有効性の評価を行った。神経膠腫390例が登録され、術前ステ−ジ分類に基づいて検討し、本分類によって有効な手術指標を示せる事がわかった。 3)乏突起膠腫の本班での病理分類の有効性について検証した。

平成13年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



前の研究へ   次の研究へ

| がん研究助成金トップへ |


更新日:2004/12/01