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主任研究者 国立がんセンター研究所支所 落合 淳志 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成14年度研究報告 研究成果の要旨 本年度は、がん間質細胞の起源同定、血管新生機構、間質分解阻害機構およびHGF阻害によるがん抑制について検討し、以下を明らかにした。 1)がん組織の間質形成には骨髄由来の線維芽細胞の増殖によることを示した。 2)血管新生因子であるVEGFはCTGFと複合体を形成しその活性を調節されているが、各種のMMPsによりVEGF活性が出現することを示した。また、がん細胞が産生するプロテアーゼ(PSA, MMP7)はがん細胞の周囲間質を破壊するだけでなく間質の中に存在する増殖因子の活性化を引き起こすことを示した。 3)がんの発生過程における血管新生スイッチは肝転移と関係し、血管新生阻害剤は血管新生スイッチ完成前には肝転移を有効に阻害することを示した。 4)HGFのアンタゴニストであるNK4による血管新生を阻害機構として、血管内皮細胞のCyclin D1の発現誘導阻害とRB蛋白のリン酸化を抑制し血管内皮のS期への進行を阻害していることを明らかにした。 平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨 がん間質細胞の起源同定、血管新生機構、増殖因子とその活性化、間質分解阻害機構およびHGF阻害によるがん抑制について検討し、以下を明らかにした。 1)がん組織の間質形成は骨髄由来の筋線維芽細胞が誘導され増殖する。 2)血管新生因子VEGFはCTGFと複合体を形成し活性を調節する。同時にMMPsによりVEGF活性があげらえることを示した。がん細胞が産生するプロテアーゼ(PSA, MMP7)はがん細胞の周囲間質を破壊するだけでなく間質内に蓄積する増殖因子の活性化を引き起こす。 3)がんの発生過程における血管新生スイッチは転移と関係し、血管新生阻害剤は血管新生スイッチ完成前には肝転移を有効に阻害する。 4)HGFのアンタゴニストであるNK4による血管新生を阻害機構には、血管内皮細胞のCyclin D1の発現誘導阻害とRB蛋白のリン酸化を抑制しS期への進行を阻害している。 5)HST-1/FGF-4は精巣においても細胞間相互作用を促進し生殖細胞を保護し、環境因子による男性不妊症などの新たな治療法になりうると考えられた。 平成13年度研究成果の要旨
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更新日:2004/12/01 |