11-19 神経内分泌学的な特性をもった肺がんの病態の把握と手術適応に関する研究
 
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11-19 神経内分泌学的な特性をもった肺がんの病態の把握と手術適応に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 淺村 尚生


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
淺村 尚生
国立がんセンター中央病院 医長
神経内分泌学的な特性をもった非小細胞肺がんの手術成績と予後の特徴
永井 完治
国立がんセンター東病院 医長
神経内分泌学的特性をもった肺がんの手術適応
亀谷 徹
*1 北里大学医学部 医学部長
*2 静岡県立静岡がんセンター 病理部部長
大細胞性神経内分泌がんの病理診断基準の確立と病態の把握
多田 弘人
大阪市立総合医療センター 部長
小細胞がんにおける神経内分泌学的な特性
中川 健
財団法人癌研究会附属病院 部長
非定型カルチノイド腫瘍、小細胞肺がん、大細胞型神経内分泌肺がんにおける臨床病理学的な特性
*1:平成13年4月−平成14年6月
*2:平成14年7月−平成15年3月


平成14年度研究報告 研究成果の要旨

本研究班では、比較的頻度が少なく理解のすすんでいない内分泌腫瘍を集積し、病理診断パネルによる中央病理診断によって組織型を確定するとともに、それに基づいた臨床病理像の解析が行われ、研究期間中、383症例を集積した。そのうち、病理中央診断によって神経内分泌がんと診断されたものが320例であった。この予後を解析すると、全病期では、定型カルチノイド(96.2%)、非定型カルチノイド(77.8%)、小細胞癌(36.9%)、大細胞神経内分泌癌(41.3%)、高悪性度神経内分泌癌(21.4%)であり、神経内分泌腫瘍のスペクトラムの中での悪性度の順位がはじめて明らかとなった。特に、現在まで臨床病理像が明らかでなかった大細胞神経内分泌がんが、小細胞がんとほぼ同等に予後不良であるであること、したがって、大細胞がんの亜型として分類することに問題があること、局所リンパ節進展と再発が多いことから外科術式的に局所制御向上の必要があること、治療前診断法の開発の必要性、化学療法と放射線治療に感受性があることから多モダリティ治療に期待がもてること、等が示された。


平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨

神経内分泌学的な特性をもった肺がんの臨床病理学的な特性の解析と有効な治療法の開発が本研究班の目的である。比較的頻度が少なく理解の進んでいない内分泌腫瘍を集積し、病理診断パネルによる中央病理診断によって組織型を確定する作業をし、研究期間で383症例を集積した。神経内分泌がんと診断されたものが320例であった。予後を解析すると、全病期では、定型カルチノイド(96.2%)、非定型カルチノイド(77.8%)、小細胞癌(36.9%)、大細胞神経内分泌癌(41.3%)、高悪性度神経内分泌癌(21.4%)であり、神経内分泌腫瘍のスペクトラムの中での悪性度の順位がはじめて明らかとなった。特に、現在まで臨床病理像が明らかでなかった大細胞神経内分泌がんが、小細胞がんとほぼ同等に予後不良であること、大細胞がんの亜型として分類することに問題があること、局所リンパ節進展と再発が多いことから外科術式的に局所制御向上の必要があること、治療前診断法の開発の必要性、化学療法と放射線治療に感受性があることから多モダリティ治療に期待がもて今後の検討課題となること、等が示された。

平成13年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01