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主任研究者 大阪府立成人病センター 稲治 英生 研究者氏名、所属および分担研究課題
平成14年度研究報告 研究成果の要旨 1993年12月までに乳房温存療法がなされた触診腫瘍径3cm以下の乳癌を班員、班友、研究協力者の施設よりアンケート調査した。集計しえた乳癌1901例(観察期間中央値107ヶ月)の10年生存率は83.9%であり、腫瘍径3cm以下の乳癌に対する乳房温存療法の安全性が長期追跡結果からも確認された。また、10年での累積乳房内再発率は9.6%であり、断端陽性、放射線療法非併用以外に年齢(若年)が有意の独立した乳房内再発危険因子であった。また、乳房内再発は手術時のリンパ節転移陽性とともに有意の独立した遠隔再発危険因子(ハザード比3.93)であることが示された。ただし、乳房内再発が遠隔再発の単なる予知因子であるのか、一部にせよ原因となりうるのかは不明であった。乳房再発に対するサルベージ治療として再度温存手術での5年乳房内再々発率は20%と高く、再度温存手術による再々発の高危険群を特定することも困難であり、現時点での乳房内再発に対する局所治療は残存乳房切除術が妥当と考えられた。 平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨 1993年12月までに乳房温存療法がなされた腫瘍径3cm以下の乳癌を18施設よりアンケート調査した。集計しえた乳癌1901例(観察期間中央値107ヶ月)の10年生存率は83.9%であり、腫瘍径3cm以下の乳癌に対する乳房温存療法の安全性が長期追跡結果からも確認された。また、10年での累積乳房内再発路津が9.6%であり、断端陽性、放射線療法非併用以外に年齢(若年)が有意の独立した乳房内再発危険因子であった。一方、乳房内再発は手術時のリンパ節転移陽性とともに有意の独立した遠隔再発危険因子(ハザード比3.93)であることが示された。乳房内再発に対するサルベージ治療として再度温存手術での5年乳房内再々発率は20%と高く、再度温存手術による再々発の高危険群を特定することも困難であるため現時点での乳房内再発に対する局所治療は残存乳房切除術が妥当と考えられた。なお、乳房温存療法の適応拡大を目指しての術前化学療法施行症例では広がり診断がことのほか重要な課題である。 平成13年度研究成果の要旨
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更新日:2004/12/01 |