13-13 がんに対する遺伝子治療の基礎的及び臨床的研究
 
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13-13 がんに対する遺伝子治療の基礎的及び臨床的研究

主任研究者 大阪大学医学系研究科 金田 安史


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
金田 安史
大阪大学医学系研究科 教授
がんへの特異的遺伝子導入と遺伝子発現法の開発および自殺遺伝子治療の増強法の開発
谷 憲三郎
九州大学生体防御医学研究所 助教授
がんに対する免疫遺伝子治療の効果増強因子の検討
濱田 洋文
札幌医科大学 教授
薬剤耐性遺伝子を用いた幹細胞補充療法の開発および新規免疫遺伝子治療法の開発
藤原 俊義
岡山大学医学部 助手
p53遺伝子によるがん治療法の改良
高橋 克仁
大阪府立成人病センター 部長
難治性ヒト肉腫に対する細胞選択的治療法の開発
青木 一教*1
国立がんセンター研究所 室長
がん抗原遺伝子スクリーニング法の開発
黒岡 正之*2
大阪大学医学系研究科 医師
がんに対する宿主免疫の活性化法の開発
遠藤 和也*1
国立病院九州がんセンター 厚生技官
胃・大腸がんにおけるアポトーシス耐性の解明とアポトーシス誘導遺伝子の導入による遺伝子治療の効果に関する研究
須波 敏彦*1
国立療養所近畿中央病院 医師
IL-6関連遺伝子治療法による肺がんに対する抗腫瘍効果の検討
*1:平成13年4月1日−平成14年3月31日
*2:平成14年4月1日−平成15年3月31日



平成14年度研究報告 研究成果の要旨

癌遺伝子治療の増強法について検討した。まずヒストン脱アセチル化酵素阻害剤を併用すると導入遺伝子の発現を数十倍増強できることが明らかになり、これを用いてマウスメラノーマに対する自殺遺伝子治療効果が増強され著明な癌抑制に成功した。一方免疫遺伝子治療については、アデノウイルスベクターを用いてCD40 ligand遺伝子を白血病細胞に導入し、この細胞をX線照射して体内に戻すことによって白血病に対する宿主免疫が賦活化されることがわかった。またケモカイン遺伝子TARCとGM-CSF遺伝子を同時に発現させることによりGM-CSFの抗腫瘍効果の増強に成功した。p53遺伝子による癌抑制効果の増強については、p53を安定化する因子としてp14 ARFを用いるとp53・MDFのユビキチン化によるp53の分解を抑制しp53の効果を遷延させることができた。さらにヘルペスウイルスやアデノウイルスの制限増殖型ウイルスの開発と癌治療効果についても検討した。


平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨

癌遺伝子治療の増強法について検討した。まずヒストン脱アセチル化酵素阻害剤を併用すると導入遺伝子の発現を数十倍増強できることが明らかになり、これを用いてマウスメラノーマに対する自殺遺伝子治療効果が増強され著明な癌抑制に成功した。また放射線との併用による相乗効果も示された。一方免疫遺伝子治療については、アデノウイルスベクターを用いてCD40 ligand遺伝子を白血病細胞に導入し、この細胞をX線照射して体内に戻すことによって白血病に対する宿主免疫が賦活化されることがわかった。またケモカイン遺伝子TARCとGM-CSF遺伝子を同時に発現させることによりGM-CSFの抗腫瘍効果の増強に成功した。DNA修復遺伝子Formamidopyrimidine-DNA glycosylaseをマウス骨髄幹細胞に導入した新たな骨髄保護療法の可能性が示唆された。p53遺伝子による癌抑制効果の増強については、p53を安定化する因子としてp14 ARFを用いるとp53・MDFのユビキチン化によるp53の分解を抑制しp53の効果を遷延させることができた。さらにヘルペスウイルスやアデノウイルスの制限増殖型ウイルスの開発と癌治療効果についても検討した。

平成13年度研究成果の要旨


本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01