13-21 がんにおける微小転移(マイクロメタスタシス)の診断及び治療適応に関する研究
 
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13-21 がんにおける微小転移(マイクロメタスタシス)の診断及び治療適応に関する研究

主任研究者 国立がんセンター中央病院 笹子 充


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
笹子 充
国立がんセンター中央病院 部長
胃がんにおける微小転移の診断基準確率と治療学的意義に関する研究
愛甲 孝
鹿児島大学医学部 教授
胃がんにおける微小転移の診断基準確率と治療学的意義に関する研究
江上 寛
熊本大学医学部 助教授
大腸がんにおける微小転移の診断基準確立と治療学的意義に関する研究
飯沼 久恵
帝京大学医学部 助手
大腸がんにおける微小転移の診断基準確率と治療学的意義に関する研究
中西 速夫
愛知県がんセンター研究所 室長
胃がんにおける微小転移の診断基準確立と治療学的意義に関する研究
三森 功士
九州大学生態防御医学研究所 助手
胃がんと大腸がんにおける微小転移の診断基準確立と治療学的意義に関する研究
山本 学 (班友)
国立病院九州がんセンター 医師
消化器がんにおける微小転移とセンチネルリンパ節に関する研究
斉藤 光江*1 (班友)
財団法人癌研究会附属病院 医師
乳がんにおける微少転移の診断及び治療適応に関する研究
麻生 博史*1 (班友)
国立病院九州がんセンター 医長
肺がんリンパ節転移の鑑別におけるDynamic CTの有用性の検討
大野 真司*2 (班友)
国立病院九州がんセンター 医長
乳がん微小転移診断(センチネルリンパ節・骨髄)と治療への応用
*1:平成13年4月1日−平成14年3月31日
*2:平成14年4月1日−平成15年3月31日



平成14年度研究報告 研究成果の要旨

本研究スタート時に微小転移と呼んでいたものは、2002年に発刊されたUICCのTNM分類ではITC(Isolated Tumor Cells)と命名されたことより、この邦訳である遊離癌細胞という呼称を用いる。 1)多施設共同で1984-1990年の期間のpT2pN0, pT2pN1症例(consecutive series)400例を対象に胃がんのリンパ節内ITCの存在を抗サイトケラチン抗体による免疫染色で検討した。その結果、リンパ節内のITCの存在は予後に全く関係しないことが判明した。 2)Dukes Bにおけるリンパ節内ITCの免疫染色を施行し、その有無と予後との関係を調査中である。 3)胃がん患者の骨髄中および末梢血中のITCの出現を検索している。最終的には1000例について調査を行うが、現在まで100例で測定し、少数ながら骨髄あるいは末梢血中にITCを認めている。 4)3施設397症例より収集された腹腔洗浄液中のCEAmRNA値をリアルタイムRT-PCR法を用いて測定した。cut-off値は10が最適と判明し、その結果細胞診陰性、RT-PCR陽性群は細胞診陽性群と両者とも陰性群の中間の予後を示すことがわかった(p<0.0001)。


平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨

1)多施設共同で胃がんリンパ節内遊離癌細胞(ITC)の予後に対する影響を検討した。1984-1990年の期間のpT2pNO, pT2pN1症例(consecutive series)400例を対象に胃がんのリンパ節内ITCの存在を抗サイトケラチン抗体による免疫染色で検討した。その結果、リンパ節内のITCの存在は予後に全く関係しないことが判明した。 2)Dukes Bにおけるリンパ節内ITCの免疫染色を施行し、その有無と予後との関係を調査中である。 3)胃がん患者の骨髄中および末梢血中のITCの出現を検索している。最終的には1000例について調査を行うが、現在まで100例で測定し、少数ながら骨髄あるいは末梢血中にITCを認めている。 4)3施設397症例より収集された腹腔洗浄中のCEAmRNA値をリアルタイムRT-PCR法を用いて測定した。Cut-off値は10が最適と判明し、その結果細胞診陰性、RT-PCR陽性群は細胞診陽性群と両者とも陰性群の中間の予後を示すことがわかった(p<0.0001)。

平成13年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01