13-23 胆膵がんに対する術中放射線療法の有効性評価に関する多施設共同研究
 
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13-23 胆膵がんに対する術中放射線療法の有効性評価に関する多施設共同研究

主任研究者 国立がんセンター東病院 木下 平


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
木下 平
国立がんセンター東病院 外来部長
胆膵がんに対する術中放射線療法の有効性評価に関する多施設共同研究
轟 健
筑波大学臨床医学系外科学 助教授
切除不能胆膵がんに対する術中照射を含む放射線治療後の腫瘍直接効果に関する研究
岡本 篤武
東京都立駒込病院 外科部長
胆膵がん治癒切除例に対する予防的術中照射の効果に関する研究
尾澤 巖
栃木県立がんセンター 医長
胆膵がん治癒切除例に対する予防的術中照射の晩期障害に関する研究
坂本 裕彦
埼玉県立がんセンター 腹部外科 医長
切除不能胆膵がんに対する術中照射を含む放射線治療のquality of life に関する研究
清水 泰博
愛知県がんセンター病院 医長
切除不能胆膵がんに対する術中照射を含む放射線治療の延命効果に関する研究
砂田 祥司
国立病院呉医療センター 医長
膵がん切除症例に対する術中照射療法の検討
池田 泰治
国立病院九州がんセンター 消化器医師
胆膵がんに対する術中放射線療法の有効性について体外照射や集学的治療などと比較検討し、治療効果を最大限に発揮できる条件について検討


平成14年度研究報告 研究成果の要旨

胆膵がんに対する術中放射線療法に関する文献のレビューの結果、その有効性を科学的に検証する必要性を確認した。臨床比較試験による有効性を評価する可能性のある対象群を検討した結果、治癒切除膵がんを対象に多施設共同臨床比較試験を行うことで合意が得られ、外科切除単独群をコントロールアームとしたプロトコールを作成した。各施設の倫理審査終了と同時に症例登録を開始したが、平成14年9月に参加全施設の倫理審査が終了した。術前治癒切除可能と考えられる膵がんに対し術前仮登録で治療法(術中照射のあり、なし)を割付け、治癒切除例に割り付けられた治療を行う比較試験で、primary endpoint は生存率(2年)、secondary endpointは2年局所制御率である。現在、13例の症例を集積している。局所進行膵がんに対する有望な第2相試験に関しては引き続き検討予定である。同時に胆膵がんを中心とした術中照射の晩期合併症に関する調査票を作成し参加施設での調査を施行中である。


平成13年〜14年度総合研究報告 研究成果の要旨

胆膵がんに対する術中放射線療法に関する文献のレビューを行い、その有効性を科学的に検証する必要性を確認した。臨床比較試験による術中放射線療法の有効性を評価可能性な対象群を検討した結果、唯一治癒切除膵がんを対象に術中放射線療法を行う群と行わない群で多施設共同臨床比較試験を行うことで合意が得られた。胆管がんに関しては上部、肝門部胆管がんに関しては術式選択に関する合意が困難で、中下部胆管がん、Vater乳頭部がんに関しては治癒切除例の局所再発率が20%と極めて低く、2年生存率も60%を越えており、術中照射の有効性を評価する比較試験は実行困難と判断した。従って治癒切除膵管がんを対象としたプロトコールを作成、平成14年9月全施設の倫理審査が終了し、現在13症例を集積中である。同時に胆膵がんを中心とした術中照射の晩期合併症に関する症例検討を行い参加施設での当該合併症の調査を行うことで合意が得られ、現在集計中である。

平成13年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成14年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01