12-2 小児の難治性白血病、二次性白血病の治療法に関する研究
 
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12-2 小児の難治性白血病、二次性白血病の治療法に関する研究

主任研究者 東京医科歯科大学 水谷 修紀


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
水谷 修紀
東京医科歯科大学医学部 教授
小児難治性造血器腫瘍の遺伝的、発生生物学的研究
清水 喜美子
国立がんセンター研究所 主任研究員
乳児白血病における付加的及び遺伝的危険因子探索
林 泰秀
*1 東京大学医学部 講師
*2 群馬県立小児医療センター 副院長
小児難治性白血病および二次性白血病の遺伝子解析と診断、治療への応用
金子 安比古
埼玉がんセンター 部長
小児白血病の遺伝子解析
堀部 敬三
国立名古屋病院 部長
小児急性リンパ性白血病の病態解明と診断・治療法の開発
月本 一郎
東邦大学医学部 教授
小児難治性白血病の実態と治療法の開発に関する研究
*1:平成14年4月1日−平成15年11月31日
*2:平成15年12月1日−平成16年3月31日


平成15年度研究報告 研究成果の要旨

乳児および小児白血病患者由来の正常細胞株を樹立し、患者由来細胞と健常人由来細胞の2群間では遺伝子発現に差のあることが判明した。トポイソメラーゼII(top2)阻害剤によりMLL遺伝子が切断されるメカニズムについて研究を行い、G2/Mチェックポイント障害がMLL遺伝子転座に重要な役割を果たしていることを明らかにした。小児白血病において膜型受容体型チロシンキナーゼであるFlt3遺伝子の変異を解析、予後との関連を示唆する結果を得た。小児AMLの全国共通治療プロトコールAML99ではAML99(狭義)の3年生存率は86.6±5.8%、EFSは64.8±8%であった。次期プロトコールAML04を作成中である。162例の二次性白血病に関する調査を行った。治療的要因のほかに遺伝的にがん罹患のハイリスク者であることが多いことが判明した。1998年より開始した乳児白血病MLL98治療研究では、MLL遺伝子再構成陽性ALLの無イベント生存率は幹細胞移植の早期導入により約 43%まで改善した。


平成14年〜15年度総合研究報告 研究成果の要旨

乳児および小児白血病患者由来の正常細胞株を樹立し、その遺伝的背景の解明の研究を行った。その結果、患者由来細胞と健常人由来細胞の2群間では遺伝子発現に差のあることが判明した。特にATM遺伝子の胚細胞変異と疾患感受性を示唆するデータが得られ、細胞周期チェックポイント障害がMLL遺伝子転座に重要な役割を果たしていることを明らかにした。小児白血病において膜型受容体型チロシンキナーゼであるFlt3遺伝子やAML遺伝子の変異を解析し予後との関連を示唆する結果を得た。小児AMLの全国共通治療プロトコールAML99ではAML99(狭義)の3年生存率は86.6±5.8%、EFSは64.8±8%であった。1998年より開始した乳児白血病MLL98治療研究では、MLL遺伝子再構成陽性ALLの無イベント生存率は幹細胞移植の早期導入により約43%まで改善した。二次性白血病に関する調査を行った。治療的要因のほかに遺伝的にがん罹患のハイリスク者であることが多いことが判明した。

平成14年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01