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主任研究者 東北大学加齢医学研究所 福本 学
研究者氏名、所属および分担研究課題
*2:平成15年4月1日−平成16年3月31日 平成15年度研究報告 研究成果の要旨 第二次大戦中に血管造影剤として投与されたトロトラスト(ト)は、自然α線源であり、主に肝に沈着するため、投与後数十年して肝癌を発症する。ト症では肝内胆管癌(ICC)の頻度が高いが、プルトニウム被ばく者との比較から、血管肉腫(AS)が放射線誘発癌に特徴的に多いことが明らかとなった。包括的LOH解析からト症ICCの発生母地細胞は非ト症の肝細胞癌とICCの中間にあること、ASとICCはほぼ同数の発癌段階で発症するが、発癌に関わる遺伝子変異は両者で大部分異なるが、共通したものもあることが示唆された。甲状腺乳頭癌に高頻度に認めるBraf遺伝子変異は、チェルノブイリ原発事故に伴って激増した小児甲状腺癌では低頻度であった。メチル化感受性AP-PCR法を確立し、長期放射線被ばく細胞株より被ばくによってメチル化を受ける候補遺伝子をクローニングした。DNA修復に関与するXRCC3は、姉妹染色分体による相同組換え修復に重要な遺伝子であることが明らかとなった。 平成14年〜15年度総合研究報告 研究成果の要旨 第二次大戦中に血管造影剤として投与されたトロトラスト(ト)は、自然α線源であり、主に肝に沈着するため、肝癌を発症する。ト症では肝内胆管癌(ICC)の頻度が高いが、プルトニウム被ばく者との比較から、血管肉腫が放射線誘発癌に特徴的に多いことが明らかとなった。LOHパターンからト症ICCはHCCとICCの中間であることが、ASとICCは異なる発癌段階を経るが、共通した遺伝子変異もあることが明らかとなった。チェルノビル原発事故に伴って発生した甲状腺癌のミトコンドリアDNAに大きな欠失を認め、放射線誘発癌に特徴的である可能性がある。活性酸素で生じる損傷塩基であるチミングリコールの除去に関わる分子種が、ほ乳類では少なくも4種類存在することを明らかにした。メチル化感受性AP-PCR法を確立し、長期放射線被ばく細胞株より被ばくによってメチル化を受ける候補遺伝子をクローニングした。DNA修復に関与するXRCC3は姉妹染色分体による相同組換え修復に重要な遺伝子であることが明らかとなった。 平成14年度研究成果の要旨
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更新日:2004/12/01 |