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主任研究者 名古屋大学大学院医学系研究科 梛野 正人
研究者氏名、所属および分担研究課題
*2:平成15年9月1日−平成16年3月31日 *3:平成14年4月1日−平成15年3月31日 *4:平成15年4月1日−平成16年3月31日 平成15年度研究報告 研究成果の要旨 膵頭部浸潤性膵管癌に対する拡大手術の意義を客観的に評価するために、多施設共通プロトコール案を決定した。その概要は1)対象は膵頭部の浸潤性膵管癌、2)膵頭部に付着したリンパ節のみを郭清する"標準術式"とリンパ節・神経叢の広範囲郭清を行う"拡大手術"の二群を設定しrandomized control studyを行うというものである。プロトコールに従って2000年3月から登録を開始し2003年5月31日までに112例の症例を集積し解析した。組織学的検討にて7例が慢性膵炎、4例が胆管癌と診断されたので101例(拡大手術群50例、標準手術群51例)を解析対象とした。拡大手術は標準手術に比べ手術時間が長く出血量も多いがmorbidity・mortalityでは遜色なく安全に施行可能であった。しかし、1年および3年生存率は拡大手術群で53.8%、15.1%、標準手術群で76.5%、29.3%と、有意差は無いものの拡大手術群の方が若干不良であった。また、術後のQOLも拡大手術群が有意に不良であった。以上の結果より、膵頭部浸潤性膵管癌に対する手術術式として拡大手術が標準手術に勝っているというevidenceは無いとの結論が得られた。 平成14年〜15年度総合研究報告 研究成果の要旨 膵頭部浸潤性膵管癌に対する拡大手術の意義を客観的に評価するために、多施設共通プロトコール案を決定した。その概要は1)対象は膵頭部の浸潤性膵管癌、2)膵頭部に付着したリンパ節のみを郭清する"標準術式"とリンパ節・神経叢の広範囲郭清を行う"拡大手術"の二群を設定しrandomized control studyを行うというものである。プロトコールに従って2000年3月から登録を開始し2003年5月31日までに112例の症例を集積し解析した。組織学的検討にて7例が慢性膵炎、4例が胆管癌と診断されたので101例(拡大手術群50例、標準手術群51例)を解析対象とした。拡大手術は標準手術に比べ手術時間が長く出血量も多いがmorbidity・mortalityでは遜色なく安全に施行可能であった。しかし、1年および3年生存率は拡大手術群で53.8%、15.1%、標準手術群で76.5%、29.3%と、有意差は無いものの拡大手術群の方が若干不良であった。また、術後のQOLも拡大手術群が有意に不良であった。本研究の結果から、膵頭部浸潤性膵管癌に対する手術術式として拡大手術が標準手術に勝っているというevidenceは無いとの結論が得られた。 平成14年度研究成果の要旨
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更新日:2004/12/01 |