14-14 大腸腫瘍性病変における腺口構造の診断学的意義の解明に関する研究
 
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14-14 大腸腫瘍性病変における腺口構造の診断学的意義の解明に関する研究

主任研究者 昭和大学横浜市北部病院 工藤 進英


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
工藤 進英
昭和大学横浜市北部病院 教授
大腸腫瘍性病変における腺口構造の解明と診断治療への応用
藤井 隆弘
*1 国立がんセンター中央病院 医長
*2 藤井隆広クリニック
大腸拡大内視鏡による腺口形態診断の標準化
田中 信治
広島大学大学院医歯薬学総合研究科 助教授
腺口構造解析による癌の質的診断
佐野 寧
国立がんセンター東病院
拡大内視鏡を用いた腫瘍、非腫瘍性病変の鑑別と非腫瘍性病変からの腫瘍化の予測
藤盛 孝博
獨協医科大学病理学(人体分子) 教授
遺伝子異常からみた大腸腫瘍の表面構造と肉眼型の相関に関する研究
西倉 健
新潟大学大学院医歯薬学総合研究科 講師
大腸腫瘍の腺口構造に関する病理学的解析
*1:平成14年4月1日−平成15年6月30日
*2:平成15年7月1日−平成16年3月31日



平成15年度研究報告 研究成果の要旨

拡大内視鏡で大腸腺口構造(ピットパターン)を観察すれば、生検なく病理組織像の推測が可能となってきた。本研究の目的は、腺口構造の診断学を確立し国際的にも通用する分類を定めることである。腺口形態の診断は医療経済的にも有意義と考えられた。本年度の成果は、癌の表面構造の主体をなすV型ピットパターンを多方面から分析したこと、潰瘍性大腸炎における腺口構造観察の有用性を検討したことである。V型は不規則な VI 型と無構造な VN 型に分類され深達度と相関するが、施設間で診断基準に若干の差異があり、調整する必要があると考えられた。潰瘍性大腸炎合併大腸癌は予後不良であることより、早期診断法の確立が望まれる。dysplasia や cancer ではIIIL や IV 型に類似した腺口構造であったが、活動性炎症部位では同定困難であった。また癌の多くで粘膜病変を残したまま浸潤しており、深達度診断が困難であった。


平成14年〜15年度総合研究報告 研究成果の要旨

拡大内視鏡で大腸腺口構造(ピットパターン)を観察すれば、生検なく病理組織像の推測が可能となってきた。本研究の目的は、腺口構造の診断学を確立し国際的にも通用する分類を定めることである。本研究の成果としては、腺口形態の解析は大腸において、腫瘍と非腫瘍の鑑別や早期癌の深達度の予測に有効で、医療経済的にも有意義と考えられた。V型は不規則な VI 型と無構造な VN 型に分類され深達度と相関するが、施設間で診断基準に若干の差異があり、調整する必要があると考えられた。潰瘍性大腸炎合併大腸癌は予後不良であることより、早期診断法の確立が望まれる。dysplasia や cancer ではIIIL や IV 型に類似した腺口構造であったが、活動性炎症部位では同定困難であった。また癌の多くで粘膜病変を残したまま浸潤しており、深達度診断が困難であった。

平成14年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



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更新日:2004/12/01