14-18 膵がんの特性に基づいた診断・治療法の開発に関する研究
 
がん研究助成金タイトルバー
がん研究助成金 計画研究 計画研究一覧へ戻る

14-18 膵がんの特性に基づいた診断・治療法の開発に関する研究

主任研究者 国立がんセンター研究所 青木 一教


研究者氏名、所属および分担研究課題
研究者氏名
所属施設 地位
分担研究課題名
青木 一教
国立がんセンター研究所 室長
サイトカインを用いた遺伝子治療法の開発
内田 英二
日本医科大学 助教授
動物モデルを用いた膵がんの増殖および転移抑制実験
砂村 真琴
東北大学大学院医学系研究科 講師
p53およびRB経路を標的とする制限増殖型アデノウイルスを用いた膵がんに対する治療法
佐々木 勝則
*1 札幌医科大学 助手
*2 東京大学大学院医学系研究科 特任助教授
膵がん細胞におけるTRAIL関連新規遺伝子の探究
宮本 正樹
北海道大学大学院医学系研究科 助手
膵がんを特異的に障害する遺伝子治療ベクターの構築
上野 秀樹
国立がんセンター中央病院 医員
放射線化学療法を受けた局所進行膵がん患者の予後の検討
瀧口 総一
国立病院九州がんセンター 研究員
膵がん診断におけるがん転移関連遺伝子(mta1)の応用
*1:平成15年4月1日−平成16年1月31日
*2:平成16年2月1日−平成16年3月31日



平成14年度研究報告 研究成果の要旨
 
マイクロアレイ技術や免疫染色法を用いて、syntaxin-1Aやp120ctnが膵がんにおいては特徴的にK-ras 遺伝子により制御されていること、RCAS1、caveolin-1、PDEFやmta1の発現が生物学的悪性度と関連していることを明らかとし、膵がん診療における新たな標的となる可能性を示した。遺伝子治療の基礎開発としては、インターフェロンα遺伝子導入が直接的に細胞死を誘導するとともにNK細胞を介した免疫学的抗腫瘍効果を示すこと、制限増殖型アデノウイルスを用いてUPRT遺伝子導入することにより5FUの効果を増強し副作用を軽減できること、p53経路あるいはRb経路の異常を標的とする制限増殖型アデノウイルスが特異的に腫瘍溶解効果を示すこと、リボザイムライブラリーを用いて同定した新規アポトーシス関連遺伝子が効率よく細胞死を誘導できること、を明らかとした。また、新規ベクターとして、CEAプロモーターとCre-lox反応系を用いた標的遺伝子発現システムにより膵がん細胞に効率良く特異的に遺伝子を発現できること、HIVのTat蛋白とリジン重合体の融合体が代表的なリポソームと比較して高い遺伝子導入効率を示すこと、を明らかとした。


平成14年〜15年度総合研究報告 研究成果の要旨

マイクロアレイ技術や免疫染色法を用いて、syntaxin-1Aやp120ctnが膵がんにおいては特徴的にK-ras 遺伝子により制御されていること、PEDFやmta1の発現が膵がんの生物学的悪性度と関連していることを明らかとし、これらの分子が膵がん診療における新たな標的となる可能性を示した。膵がんに対する遺伝子治療の基礎開発としては、インターフェロンα遺伝子導入が直接的に細胞死を誘導するとともにNK細胞を介した免疫学的抗腫瘍効果を引き起こすこと、p53経路あるいはRb経路の異常を標的とする制限増殖型アデノウイルスが腫瘍内で特異的に増殖し強い抗腫瘍効果を発揮すること、エンドスタチンを発現するアデノ随伴ウイルスベクターを用いて血管新生を抑制することにより膵がんの遠隔転移を制御できること、リボザイムライブラリーを用いて同定した新規アポトーシス関連遺伝子が効率よく細胞死を誘導できること、を明らかとした。また、新規ベクターとして、HIVのTat蛋白とリジン重合体の融合体が代表的なリポソームと比較して高い遺伝子導入効率を示すことを明らかとした。

平成14年度研究成果の要旨

本ページは、研究成果の要旨のみを掲載しております。
詳しい研究報告をご覧になりたい方は、「厚生労働省がん研究助成金による研究報告集 平成15年度」を全国の医学部・医科大学図書館に配布しておりますので、そちらをご利用下さい。



前の研究へ   次の研究へ
| がん研究助成金トップへ |


更新日:2004/12/01