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社会と健康研究センター

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健康格差是正のための実装科学ナショナルセンターコンソーシアム N-EQUITY

更新日 : 2021年06月08日

 健康格差是正のための実装科学ナショナルセンターコンソーシアム(N-EQUITY, National Center Consortium in Implementation Science for Health Equity)(2019年12⽉設⽴)では、6つの国立高度専門医療研究センター(ナショナルセンター)(注)が連携し、国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部(JH)横断的研究推進費による支援を受けて 実装科学推進のための基盤構築を行います。

注:国立がん研究センター、国立国際医療研究センター、国立循環器病研究センター、国立成育医療研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立長寿医療研究センター

事業の背景

 実装科学は、エビデンスのある介入法を、医療機関、健康保険者、都道府県、市町村などでの日々の活動の中に効果的、効率的に取り入れ、根付かせる方法を開発、検証する学問領域です。

 実装科学では、予防から、早期発見、治療、支持療法、サバイバーシップ、緩和ケアまでと幅広いテーマを扱います。したがって、N-EQUITYでは予防(循環器疾患、糖尿病、がん)や緩和ケア(心不全、慢性閉塞性肺疾患、認知症、がん)の領域でNC間の連携プロジェクトを実施することができます。

 しかし、実装科学の方法論、重要性についてわが国ではほとんど認知されていないのが現状です。したがって、本事業で具体的な研究を開始し、実装科学に基づく実装研究のモデルケースとして研究成果を幅広く発信し、実装科学の重要性を広めていきます。また、本事業で構築した連携体制をもとに6つのナショナルセンターのリソースを共有し、将来的には、社会実装に必要な事業の立ち上げや民間企業、学会などへのライセンスの譲渡につなげることを目指します。

事業内容

実装科学の人材拠点及び研究拠点の設置(国立がん研究センター)

 国立がん研究センター 行動科学研究部 実装科学研究室が運営事務局となり、N-EQUITYで扱う研究テーマの募集、進捗管理などの研究支援を行います。また、ワークショップなどを通して、実装研究の普及活動を行います。

実装研究コンセプトの提案(各ナショナルセンター、大学等の研究機関)

 実装研究の主要な項目を明確に記した研究コンセプトを提案し、実施します。

実装研究の実施支援(国立がん研究センター)

 主に、実装研究の立ち上げ(実装研究のシーズを育て、研究計画を作成し、研究費を獲得する)と、その後の進捗管理を継続的に支援します。

実装研究の実施(6つのナショナルセンターの連携)

 6つのナショナルセンターが連携し、予防から、早期発見、治療、支持療法、サバイバーシップ、緩和ケアにわたる実装研究を以下のフェーズで実施します。

  1. 小規模パイロット(Phase 1)
    エビデンスに基づく介入を現場で実施できる工夫(実装戦略)を組み合わせた介入プログラムのパイロットを行い、形成的評価によるプログラムの改善、実施可能性の確認を行います。エビデンスに基づく介入を実装するための比較試験のプロトコールを確定します。
  2. 比較試験(Phase 2)
    比較的実装しやすい場での検証的試験
  3. 大規模比較試験(Phase 3)
    実地臨床、プラクティスでの検証的試験
  4. 実装のモニタリング(Phase 4)
    ビッグデータにより実装を把握し、政策立案者/実践家リーダーへのフィードバックをおこなう。

本事業の目指すこと

 以下の3点を実現することで、エビデンスに基づく介入の社会実装を目指します。

  1. エビデンス・プラクティスギャップを埋めることが必要とされるテーマに取り組む。
  2. 様々なレベルの保健医療機関が参加する実装研究グループを組織する。
  3. 実装を把握するためのモニタリングシステムの構築を行い、研究と実践の循環モデルを作る。

研究成果

 翻訳書『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―』

翻訳書『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―』を2021年3月15日に発行し、公開しました。

 CFIRは、Consolidated Framework for Implementation Researchの頭文字を取ったもので、Damschroderらによって2009年に発表されたものです。海外の多くの実装研究で使用されている中心的なフレームワークです。本書の翻訳および編集は、N-EQUITYの依頼を受けて、RADISHにより行われました。

「実装研究のための統合フレームワークCFIR」表紙画像

『実装研究のための統合フレームワーク―CFIR―
 監修 内富庸介
 監訳 今村晴彦、島津太一
 発行日 2021年3月15日
 発行 保健医療福祉における普及と実装科学研究会(RADISH)
 ISBN 978-4-9911-886-0-2

詳しくはRADISHホームページをご覧ください。

 

ASCO Annual Meeing 2021 (2021年6月4日~6月8日)

 ASCO Annual Meeing 2021, Clinical Science Symposiumに松岡歩 特任研究員の発表が採択されました。
 JHが支援しているN-EQUITYのサポートを受けて実施した研究であり、日本のがん診療における高齢者機能評価実装の阻害・促進要因について、実装研究のための統合フレームワーク(CFIR)を用いたインタビュー調査です。

 

ASCO2021スライド表紙

Title: Barriers and facilitators of geriatric assessment implementation in daily oncology practice: A qualitative study applying a theoretical implementation framework. 

First Author  : Ayumu Matsuoka
Meeting        : 2021 ASCO Annual Meeting
Session Type: Clinical Science Symposium
Session Title : Geriatric Assessments: The Quest for What Works and Why
Track           : Symptoms and Survivorship
Subtrack      : Geriatric Oncology
Abstract#     : 12012
https://meetinglibrary.asco.org/record/196692/abstract

 

実施体制

国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部(JH)横断的研究推進費「実装科学推進のための基盤構築事業」

主任研究者

国立がん研究センター 中央病院 支持療法開発センター長/社会と健康研究センター副センター長 内富庸介

分担研究者

国立がん研究センター 社会と健康研究センター 行動科学研究部 室長 島津 太一
国立がん研究センター 社会と健康研究センター 行動科学研究部 室長 藤森 麻衣子
国立循環器病研究センター 心臓血管内科部長(心不全担当) 泉 知里
国立循環器病研究センター 臨床研究推進センター臨床研究開発部長 坂田 泰彦
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 所長 金 吉晴
国立国際医療研究センター 国際医療協力局 運営企画部長 明石 秀親
国立国際医療研究センター病院 がん総合診療センター 副がん総合診療センター長 清水 千佳子
国立成育医療研究センター 政策科学研究部 室長 竹原 健二
国立長寿医療研究センター 理事長 荒井 秀典
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター フレイル研究部 部長 小嶋 雅代

運営事務局(研究相談窓口)

国立がん研究センター 社会と健康研究センター
行動科学研究部 実装科学研究室
〒104-0045   東京都中央区築地5-1-1
n-equity●ml.res.ncc.go.jp(●を@に置き換えてください)

*研究相談がある方は下記のフォームにご記入の上、事務局までお送りください。

実装研究テーマ応募フォーム

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