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国立がん研究センター

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遺伝子解析結果に関連する臨床試験情報を患者さんへ直接提供するプロジェクト「LC-SCRUM-Support」を開始

2021年8月6日
国立研究開発法人国立がん研究センター

発表のポイント

  • 2021年8月2日より、遺伝子解析結果とその結果に関連する臨床試験情報を患者さんへ直接提供するプロジェクトとして、「LC-SCRUM-Support(エルシー・スクラム・サポート)」を開始しました。
  • プロジェクトに登録いただいた患者さんや近親者に臨床試験情報を直接提供することで、患者さんのお住まいの地域や通院施設によらず、情報を必要とする患者さんのニーズに応えていくことが可能になります。
  • 有効な治療を適切な患者さんへいち早く届けるため、LC-SCRUM-Supportを通じて肺がん患者さんをサポートし、治療・診断薬の開発並びに個別化医療の確立を推進することを目指します。

概要

国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜 斉、東京都中央区)東病院(病院長:大津 敦、千葉県柏市、以下東病院)は、肺がん遺伝子スクリーニングネットワーク「LC-SCRUM-Asia(エルシー・スクラム・アジア)」*1(研究代表者:東病院 呼吸器内科長 後藤 功一)の新たなプロジェクトとして、2021年8月2日より、遺伝子解析結果とその結果に関連する臨床試験情報を患者さんへ直接提供する「LC-SCRUM-Support(エルシー・スクラム・サポート)」を開始しました。

LC-SCRUM-Supportでは、LC-SCRUM-Asiaの遺伝子解析によって治療の対象となる遺伝子変化が判明した患者さん、または患者さんの近親者の方を対象として、電子メールアドレスの登録に関する同意を得たうえで、遺伝子解析結果および現在進行中の臨床試験情報を電子メールで提供します。プロジェクトに登録いただいた患者さんや近親者に臨床試験情報を直接提供することで、患者さんのお住まいの地域や通院施設によらず、情報を必要とする患者さんのニーズに応えていくことが可能になります。

LC-SCRUM-Supportを通じて肺がんの患者さんの治療をサポートし、治療・診断薬の開発並びに個別化医療の確立を推進することを目指します。

背景

LC-SCRUM-Asiaには、これまでに1万3千例を超える肺がんの患者さんが登録され、様々な分子標的薬や遺伝子診断薬の開発に貢献してきました。しかし、LC-SCRUM-Asiaで遺伝子変化が陽性と判明したにも関わらず、対象となる臨床試験へ登録された患者さんの割合は約5%であり、治療開発へまだ十分に貢献出来ていないのが現状です。その原因の一つに、臨床試験に関する情報へのアクセスの難しさがありましたので、臨床試験の情報を広く提供することで、治療開発や診断薬開発をサポートし、個別医療の確立を推進することを目的に、2021年8月2日よりLC-SCRUM-Supportを開始しました。

LC-SCRUM-Supportの概要

本プロジェクトに同意した患者さんは、本人または近親者の電子メールアドレスを1つ登録します。登録された電子メールアドレスは、研究事務局の管理下でデータベース化し、個人情報として厳密に保管されます。本プロジェクトへの参加を希望しない患者さんでは、従来通り、担当医を通じて情報提供が行われます。

LC-SCRUM-Supportでは、遺伝子解析の結果およびその結果に関連する臨床試験の情報を、患者さん(近親者)および研究の施設代表者へ電子メールで提供します。臨床試験の情報に更新があった場合も、適宜電子メールでお知らせします。患者さんへ直接情報提供することで、特定の遺伝子変化が見つかった患者さんは、該当する臨床試験へ速やかに参加できる可能性があります。また、患者さんの希望に沿って、適切な治療選択を検討できる可能性が期待されます。

LC-SCRUM-Support_01.png

進行中の臨床試験がある場合の電子メールの本文内容(例)

LC-SCRUM-Support_02.png

用語解説

*1  LC-SCRUM-Asia

LCSCRUM.png

2013年より国立がん研究センターが全国の医療機関、製薬企業と協力して開始した遺伝子スクリーニング事業「LC-SCRUM-Japan」(代表:東病院呼吸器内科長 後藤功一)は、2019年より、その実施基盤を東アジアに拡大し、現在は「LC-SCRUM-Asia」として国際的な遺伝子スクリーニング事業を行っています。2021年6月までに1万3千人以上の肺がん患者さんに参加していただき、肺がんの新しい治療薬、診断薬の臨床応用を目指して、大規模な遺伝子解析を行ってきました。今後も、肺がんの最適医療の発展を目指して、アカデミアと産業界が一体となって、新規の治療薬や診断薬の開発を推進していきます。

問い合わせ先

患者さん・医療関係者・企業からのお問い合わせ

国立研究開発法人国立がん研究センター東病院 LC-SCRUM-Support 研究事務局
Eメール:LC-SCRUM-Support●east.ncc.go.jp

取材・報道関係からのお問い合わせ

国立研究開発法人国立がん研究センター 企画戦略局 広報企画室(柏キャンパス)
電話番号:04-7133-1111(代表) FAX:04-7130-0195 
Eメール:ncc-admin●ncc.go.jp

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