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緩和ケアおよび相談支援・情報提供機能の充実に関する提案書を提出がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針および第4期がん対策推進基本計画の政策反映に向けて

2022年4月6日
都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会
国立研究開発法人国立がん研究センター

都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会(議長:国立がん研究センター 理事長 中釜斉、事務局:国立がん研究センター がん対策研究所、以下、協議会)は、がん診療連携拠点病院等(以下、拠点病院)の機能充実と質の向上のため、検討と多面的な取り組みを行っています。しかし、医療技術の進歩や研究の推進などにより、拠点病院に求められる機能はますます増加し、さらには地方自治体、地域医療機関や地域住民との連携を前提とした役割の拡大とその実現が求められています。

そこで、協議会に設置される緩和ケア部会および情報提供・相談支援部会は、国民が期待し求める役割を実現するため、次期の「がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針(以下、整備指針)」に必要な要素について検討を行いました。その内容を『がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針および次期基本計画策定に向けて:「緩和ケアおよび相談支援・情報提供の機能の充実に関する提案書」』にまとめ、2022年4月5日に協議会から厚生労働省へ提出しました。

提案書を提出する様子

左から厚生労働省健康局長 佐原 康之 殿、
都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会 議長 中釜 斉(国立がん研究センター 理事長)

がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針および次期基本計画策定に向けて:「緩和ケアおよび相談支援・情報提供の機能の充実に関する提案書」がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針および次期基本計画策定に向けて:「緩和ケアおよび相談支援・情報提供の機能の充実に関する提案書」

都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会とは

都道府県がん診療連携拠点病院の機能強化や都道府県がん診療連携拠点病院と都道府県内のがん診療連携拠点病院やがん診療病院等の連携強化について協議するため設置。現在、同協議会の元に「がん登録部会」「情報提供・相談支援部会」「緩和ケア部会」が設けられ、活動が行われています。

提案書のポイント

  • 本提案書は、がん患者の医療と生活に幅広く関わり、支援の役割を担う「緩和ケア機能」「情報提供・相談支援機能」について、病院全体、そして行政を含む地域全体での取り組みが必要と考えられ、緩和ケア部会および情報提供・相談支援部会が検討した提案書を統合して作成しました。

  • 緩和ケア部会からは、緩和ケア提供体制のさらなる充実に向けて、「緩和ケアの地域連携の強化」「緩和ケアセンターや緩和ケアチームの体制強化」を提案しました。

  • 情報提供・相談支援部会からは、“がん患者や家族のがんに関する困りごと”のアンケート結果を受け、がん相談支援センターだけでなく行政や関連機関等も交えた対応も重要と考え、15の対策案を提案しました。対策案には、がん相談支援センターが掲げる目標の実現に向けた提案も盛り込まれています。

がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針および次期基本計画策定に向けて:「緩和ケアおよび相談支援・情報提供の機能の充実に関する提案書」

概要

医療の各分野の中でもがん患者の医療、生活に幅広く関わり、支援する役割を担う、緩和ケア機能、情報提供・相談支援機能については、病院全体、そして行政を含む地域全体での取り組みが必要と考えられます。

そこで、緩和ケア部会および情報提供・相談支援部会は、国民が期待し求める役割を実現するため、次期整備指針に必要な要素について検討を行い、協議会として提案をまとめました。

本提案が次期整備指針や第4期がん対策推進基本計画(以下、基本計画)に反映され、がん患者・家族等への支援がより充実していくことを期待します。

がん診療連携拠点病院等の整備に関する指針に関する提案

1.緩和ケアの提供体制に関する提案

緩和ケア部会では、整備指針や第4期基本計画に向けた緩和ケア提供体制の充実について、部会委員等で検討し提案をまとめました。

1)緩和ケアの地域連携の強化

【提案1】拠点病院は、患者が地域の医療機関や在宅での療養中に身体的苦痛や精神心理的苦痛、社会的な問題等が生じた場合、地域の医療介護福祉従事者の依頼に応じて緩和ケアの支援(相談等)を行う。

【提案2】拠点病院が、地域の患者の身体的苦痛や精神心理的苦痛、社会的な問題等について支援(相談等)を行う際には、拠点病院の主治医と緩和ケアチームが協働して対処する。

【提案3】拠点病院は、都道府県をはじめ、地域の医療介護福祉施設と連携協力のもと、地域の看取りの状況や緩和ケアに関する医療介護福祉サービスリソースを把握し、地域の特性に適した方法で関係する医療介護福祉従事者や患者・家族・地域の住民へ情報を提供する。

2)緩和ケアセンターや緩和ケアチームの体制強化

【提案4】拠点病院の緩和ケアセンターもしくは緩和ケアチームに、地域の医療介護福祉従事者や患者・家族との連絡調整、緩和ケアの提供体制の整備に係る書類等の作成などを担う専任の事務員を配置する(専従であることが望ましい)。

 2.相談支援および情報提供の機能の充実に関する提案

情報提供・相談支援部会では、次期整備指針や基本計画に向けた提案を作成するためのワーキンググループを設置し、相談支援および情報提供分野の現状と対策について検討、15の具体的な対策を示す提案をまとめました。(注:全15の対策のうち主な内容を一部抜粋して示す)

1)都道府県がん診療連携協議会の機能強化

【対策1】都道府県協議会の情報集約・公開・更新の役割を強化し、行政と協力の下、都道府県内全ての拠点病院が、病院をあげて診療等の対応状況について情報の集約に協力する仕組みを作ることが必要である。

【対策2】症例が少ない相談(小児・AYA、希少がん等)の対応や情報提供について、都道府県協議会主導の下で役割分担や連携構築についての議論を進め、情報公開することが求められる。

【対策3】ピアサポーター・患者支援団体と各拠点病院を円滑につなぐため、各拠点病院ではなく、都道府県単位の取り組みとして都道府県協議会等がコーディネート機能を担うことが求められる。

2)拠点病院の機能強化

【対策5】診断後早期に知るべき情報を確実に伝えるための体制整備については、一部門や一職種のみでの対応は困難であり、病院をあげての協力、役割分担と連携体制の構築が必要である。

【対策8】全ての患者や家族が、がん相談支援センターの存在(場所・連絡先・どのような相談に対応可能か)を認識できるよう、診断後早期にがん相談支援センターを紹介する体制を整備することが求められる。そのためには「主治医が」利用を勧めることができる体制について、病院をあげて整備することの重要性が整備指針に記載される必要がある。

【対策9】現状のがん相談支援センターの業務量の増加・業務内容の専門化、加えて相談対応の質の担保・持続可能性の観点から、都道府県拠点病院および地域拠点病院(高度型)では専従3人以上、地域拠点病院(除く高度型)では専従2人と専任1人以上、地域がん診療病院では専従2人以上の相談員を配置すること。多様な業務に対応できる体制を整える観点から、相談員のうち1名は看護師、もう1名は社会福祉士・精神保健福祉士の資格保有者とすることを整備指針に明記することが必要である。

拠点病院の整備に要する予算措置の充実

求められる機能を充足させるためには、人員配置を含め、相応の財源が必要となる。必要な機能を果たしていくために必要な予算が手当される枠組みが必要である。

その他、がん対策推進基本計画において充実が必要な事項

基本計画に関わる事項として、拠点病院の整備をはじめとする医療の範囲では対応が困難なものも多い。法務をはじめとする他分野との協働や社会教育分野等の連携も必要となるものも多く、他分野との連携も想定において、相談支援や情報提供の充実が図られる必要がある。拠点病院として、これら解決が難しい課題が起きている状況の情報を集約し、都道府県や国の協議会等を通して速やかに国の専門委員会等とも共有をはかることが求められる。

緩和ケアの地域連携を推進するため、都道府県は地域の緩和ケア普及推進を主導し、市区町村は地域包括ケアシステムにおいて緩和ケアが普及するよう拠点病院の関わりを推進することが必要である。

 

報道関係からのお問い合わせ先

提案書について

国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 がん情報提供部

〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1

ダイヤルイン:03-3542-2511(内線1616) E-mail:Joho_Sodan_Jimukyoku●ml.res.ncc.go.jp(●を@に置き換えください)

その他全般について

国立研究開発法人 国立がん研究センター 企画戦略局 広報企画室

担当:がん対策研究所 がん登録センター 院内がん登録室 高橋 ユカ

〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1 

ダイヤルイン:03-3547-5201(内線 3548)(担当:高橋)

電話:03-3542-2511(代表) E-mail:ncc-admin●ncc.go.jp(●を@に置き換えください)

 

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