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(第46回 希少がんMeet the Expert)

「希少がん診療の取り組み(2)病理診断 」小田義直・吉田朗彦
(第46回 希少がんMeet the Expert)

更新日 : 2021年2月16日

公開日:2019年10月15日
  • 日時:2019年7月5日金曜日 19時から20時30分
  • 場所:国立がん研究センター中央病院 希少がんセンター待合
  • 講師:小田 義直 九州大学大学院医学研究院形態機能病理教授/九州大学病院病理診断科・病理部部長
  • 講師:吉田 朗彦 国立がん研究センター希少がんセンター/中央病院病理診断科

動画

第46回希少がん診療の取り組み(2)病理診断開会挨拶第46回希少がん診療の取り組み(2)病理診断吉田 朗彦・小田 義直第46回希少がん診療の取り組み(2)病理診断ディスカッション

開催報告

開会挨拶

希少がんを知り・学び・集う「希少がんMeet the Expert」の第46回のセミナーは、「希少がん診療の取り組み(2)病理診断」のテーマで、2019年7月5日に開かれました。
当日のセミナーは、加藤陽子(希少がんセンター)による司会のもと、西田俊朗(中央病院院長)からの開会の挨拶で始まりました。
がんの治療において、病理診断はとても大切です。

登壇者からの一言ずつのあいさつ

西田からは、「特に、今年から保険診療が可能になった遺伝子パネル解析は、希少がんの病理の判断に重要な役割を果たすが、実施できる施設が限られている。今後、より活用しやすい体制づくりのアイデアが、このセミナーで話されることを期待している」とのコメントがあり、加藤が本日の流れと登壇者を紹介しました。

講師:小田 義直

講演は「肉腫の病理診断とその問題について」と題し、小田義直先生(九州大学大学院医学研究院形態機能病理教授/九州大学病院病理診断科・病理部部長)と吉田朗彦(希少がんセンター/中央病院病理診断科)が共同で講演しました。
まずは、一般にはあまり知られていない「病理医の役割」、病理医から検体を提出されてからの作業などの「病理診断の流れ」を解説し、「現在、病理医は全国に2,200名余りしかおらず足りていない。人口10万人あたりの数も米国などと比べて圧倒的に少ない」ことが示されました。
肉腫の発症数は少ないのにかかわらず150以上の組織型とさらに亜型があり、同じ腫瘍でも組織像が多様です。さらに、骨軟部腫瘍を専門とする病理医のだれが診断しても分類不能となる軟部腫瘍が数%あると言われています。

講師:吉田 朗彦

このように、骨軟部腫瘍の病理診断は極めて専門性が高く難しいことが示されました。現在は、全国で適切な病理診断が実施される方策が進んでおり、難しい症例についての施設間コンサルテーションのシステムや診断と治療の集約化が考えられています。
確定できない状態で治療を行わざるを得ない場合はあるものの、病理診断の確定が適切な治療にはとても重要です。「患者さんには、腫瘍の治療が病理診断にもとづいていることを再確認してもらい、病理診断が確定されていない場合は、診断を確定できる方法がないか、主治医に相談していただきたい」という話がありました。

講演を聞く、多数の患者さん、ご家族、医療関係者

四肢軟部肉腫については専門施設のリストがすでに公開されており、骨軟部腫瘍の診断・治療経験数や、骨軟部腫瘍のコンサルタント医が勤務の有無をがん情報サービスのサイトから調べる方法が示されました。

ディスカッションには、講演の小田義直先生、吉田朗彦のほか、GISTの患者会NPO法人「GISTERS」代表の西舘澄人さん、西田俊朗、川井章(希少がんセンター長/中央病院骨軟部腫瘍科・リハビリテーション科)が登壇しました。

  • 川井 章(希少がんセンター長/中央病院骨軟部腫瘍科・リハビリテーション科)

  • 「GISTERS」代表の西舘 澄人さん

司会を務める加藤陽子が会場から寄せられた質問や希少がんホットラインでよく相談される疑問を紹介し、一つ一つに登壇者から丁寧な回答がありました。病理のセカンドオピニオンを受けるにあたっては、「病院から受け取ったプレパラートの保管は常温でよいのか」「検体は何年くらい前までのものが可能か」「プレパラートの作成にかかる時間や費用」などの質問があげられ、また、「臨床医と病理医はどのように連携しているのか」「遺伝子パネル検査は、どのような検体があれば受けられるのか」などがテーマになりました。

  • ディスカッションの様子(中央:小田 義直先生)

  • フロアとの交流も和やかなディスカッション

最新の情報と展望への期待のなか、40人以上の受講者が集まったセミナーは拍手で終了しました。 


  • 希子(Mareko)
  • 希少がんホットライン