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FIOCセンター長挨拶

浜田 哲暢

国立がん研究センターのミッションの一つである、新規がん治療方法の開発と実用化は喫緊の課題です。新規抗がん薬の開発は著しく、従来の殺細胞型抗がん薬に加えて、分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬、細胞療法などが臨床導入され、近年、新規モダリティとして中分子、核酸医薬の臨床応用が進められています。

基盤的臨床開発研究コアセンター(FIOC)は、国立がん研究センター研究所における研究成果の医療実装を目指して、基礎研究から臨床研究への橋渡し研究であるトランスレーショナルリサーチ、並びに、臨床現場における実施医療及び臨床研究で得られたクリニカルクエスチョンを科学的に解明するリバース トランスレーショナルリサーチを推進することを目的として設置された組織です。

研究支援基盤である、動物実験・RI実験施設、研究支援機能を有する部門及び連携支援室から構成され、トランスレーショナルリサーチ/リバース トランスレーショナルリサーチを加速化するための6つのコアファシリティ 機能として、病理系、ゲノム系、動物モデル系、免疫系、情報系、薬効試験系を有しており、研究棟8階にて一体的な運営を行っています。

主な研究成果として、ゲノム医療の進展を目指した「NCCオンコパネル」の開発、臨床情報を有する患者由来腫瘍移植モデル構築「J-PDXライブラリープロジェクト」、国立がん研究センターのバイオバンクに保存されている患者血液、組織(凍結組織・FFPE検体)の保管・管理、最新のがんゲノミクスに応用すべきバイオインフォマティクス解析、免疫プロファイリング解析、質量分析装置を用いたプロテオーム解析、血中濃度解析などを研究分野・独立ユニット研究室と共同で構築して参りました。

研究基盤を用いた共同研究も非臨床研究から臨床研究まで、多数実施されるようになってきました。新FIOCでは、研究支援業務における解析結果の信頼性を担保するために、実験標準手順書(SOP)の作成とデータ管理に注力してまいります。これまで蓄積された研究基盤であるバイオリソースと特徴ある解析技術基盤を最大限に利活用し、がん患者へ新しい治療法、診断検査方法を届けるべく、創薬研究開発の推進を目指して参ります。
皆さんのご支援、ご協力、ご指導を引き続きお願いします。


国立がん研究センター 基盤的臨床開発研究コアセンター(FIOC)センター長
濱田 哲暢