頭頸科
1.頭頸科について
2.診療について
3.舌がん治療例の生存率
4.研究について
頭頸部がんとは、頭部・顔面・頸部に発生する悪性腫瘍の総称で、一般的には脳や脊髄、眼窩内に発生する腫瘍を除いた耳鼻咽喉科領域に生じるがんを指します。
頭頸部は日常生活に欠かすことの出来ない重要な機能(摂食や会話、各種感覚)の集約された部位です。従って治療においては、がん病変を根治することとともに、治療後の"生活の質(Quality of Life;QOL)"も保つことが必要となります。
局所進行がんでは、1980年代からの顕微鏡下血管吻合を用いた遊離組織移植の開発により、広範囲切除術後の機能的・整容的な保持が可能になったことで、外科的切除が治療の主体となりました。当科では形成再建外科の協力を得て、前述のとおり全身麻酔手術の20%以上の症例で遊離組織移植を行なっており、局所進行がんの治療が多いことが特徴です。さらに消化管内科・放射線部などと連携して集学的治療も行なっており、それを含めますと80床近くの病床数となり、頭頸部がんの病床数としては全国一の規模となっています。
新患を含め、毎日約60人の受診があり、医療相談の件数も増加傾向にあり、各外来担当医により柔軟に対応しています。
当科の手術の特色としては機能温存があります。がん治療の根治性を確保しつつ、喉頭や下咽頭の部分切除といった発声や嚥下機能を極力温存する術式の開発を行なってきました。また口腔・中咽頭がんの切除の場合であれば、下口唇・下顎骨の切離を避けるといった、切除の際の不必要な損傷は極力避けるということにも留意しております。頭頸部がんでの重要な予後因子である頸部リンパ節転移に対する治療でも多施設共同での検討を行なっており、術式も頸部の筋肉や静脈、神経を温存した保存的郭清術を原則としています。また消化管内科と協力して、中下咽頭の表在癌の診断と内視鏡による切除を行っています。
放射線治療、化学療法併用の放射線治療の完遂率向上のため、歯科による口腔ケアや支持療法チームと連携した疼痛コントロールを行っております。
* 併用療法=放射線治療または化学療法
病期とはがんの進み具合の程度(進行度)を示す言葉です。よく英語でステージといわれます。舌がんの病期は I 期、II 期、III 期、IV期に分類されており、数が多くなるほどより進行した病状です。舌がんの病期は、がんの大きさ(T因子)、リンパ節への広がり(N因子)、他の臓器への転移の有無(M因子)の組み合わせによって決まります。
舌がんの病期には臨床病期と病理病期があります。臨床病期は視触診およびCT・MRIなどの画像診断により、舌がんの進行度を示した分類です。病理病期とは手術で切除した標本を顕微鏡検査(病理検査)することにより、進行度を診断した分類です。

また、化学放射線治療後の救済手術に関する検討を行うとともに、今後、術後の嚥下リハビリについて栄養サポートチームと共同での検討も計画しています 。
2.診療について
3.舌がん治療例の生存率
4.研究について
1.頭頸科について
| 担当医師名 | 外来診察日 | 診療科 専門分野 |
| 宮崎 眞和 (みやざき まさかず) |
月 | 頭頸部腫瘍科・形成外科 頭頸部外科医員 |
| 林 隆一 (はやし りゅういち) |
火 | 頭頸部腫瘍科・形成外科 頭頸部外科長 |
| 篠崎 剛 (しのざき たけし) |
水 | 頭頸部腫瘍科・形成外科 頭頸部外科医員 |
| 海老原 充 (えびはら みつる) |
金 | 頭頸部腫瘍科・形成外科 頭頸部外科病棟医長 |
頭頸部がんとは、頭部・顔面・頸部に発生する悪性腫瘍の総称で、一般的には脳や脊髄、眼窩内に発生する腫瘍を除いた耳鼻咽喉科領域に生じるがんを指します。
頭頸部は日常生活に欠かすことの出来ない重要な機能(摂食や会話、各種感覚)の集約された部位です。従って治療においては、がん病変を根治することとともに、治療後の"生活の質(Quality of Life;QOL)"も保つことが必要となります。
2.診療について
当科はその頭頸部がんの中心的な治療である手術を担う部門ですが、単科で50床近くを維持しており、舌がんを含めた口腔がん、下咽頭・頸部食道がん、中咽頭がんの治療がその多くを占めています。2007年に当科の新規の患者数は414例で、その内訳は舌がん58例、舌以外の口腔がん52例、喉頭がん80例、上咽頭がん13例、中咽頭がん40例、下咽頭がん・頸部食道がん87例、鼻副鼻腔がん21例、甲状腺がん41例、唾液腺がん9例、その他13例でした。全身麻酔での手術件数は501件であり、遊離組織移植を主とした再建手術が106件と全身麻酔手術の21%を占め、進行がんが多いことも特色です。局所進行がんでは、1980年代からの顕微鏡下血管吻合を用いた遊離組織移植の開発により、広範囲切除術後の機能的・整容的な保持が可能になったことで、外科的切除が治療の主体となりました。当科では形成再建外科の協力を得て、前述のとおり全身麻酔手術の20%以上の症例で遊離組織移植を行なっており、局所進行がんの治療が多いことが特徴です。さらに消化管内科・放射線部などと連携して集学的治療も行なっており、それを含めますと80床近くの病床数となり、頭頸部がんの病床数としては全国一の規模となっています。
新患を含め、毎日約60人の受診があり、医療相談の件数も増加傾向にあり、各外来担当医により柔軟に対応しています。
当科の手術の特色としては機能温存があります。がん治療の根治性を確保しつつ、喉頭や下咽頭の部分切除といった発声や嚥下機能を極力温存する術式の開発を行なってきました。また口腔・中咽頭がんの切除の場合であれば、下口唇・下顎骨の切離を避けるといった、切除の際の不必要な損傷は極力避けるということにも留意しております。頭頸部がんでの重要な予後因子である頸部リンパ節転移に対する治療でも多施設共同での検討を行なっており、術式も頸部の筋肉や静脈、神経を温存した保存的郭清術を原則としています。また消化管内科と協力して、中下咽頭の表在癌の診断と内視鏡による切除を行っています。
放射線治療、化学療法併用の放射線治療の完遂率向上のため、歯科による口腔ケアや支持療法チームと連携した疼痛コントロールを行っております。
3.舌がん治療例の生存率
■舌がん初回治療例 363例(1992年1月〜2001年12月治療症例)| ・性別 | … | 男性−238例(65.6%) 女性−125例(34.4%) |
| ・平均年齢 | … | 57.8歳(範囲19〜93歳) |
| ・治療法 | … | 手術単位−332例(91.5%) 手術+併用療法*−27例(7.4%) 化学放射線療法−3例(0.8%) 放射線治療単独−1例(0.3%) |
病期とはがんの進み具合の程度(進行度)を示す言葉です。よく英語でステージといわれます。舌がんの病期は I 期、II 期、III 期、IV期に分類されており、数が多くなるほどより進行した病状です。舌がんの病期は、がんの大きさ(T因子)、リンパ節への広がり(N因子)、他の臓器への転移の有無(M因子)の組み合わせによって決まります。
舌がんの病期には臨床病期と病理病期があります。臨床病期は視触診およびCT・MRIなどの画像診断により、舌がんの進行度を示した分類です。病理病期とは手術で切除した標本を顕微鏡検査(病理検査)することにより、進行度を診断した分類です。

4.研究について
以上の診療活動に加えて、喉頭がん手術、放射線治療の選択の一助とするため、放射線治療前に治療に対する腫瘍縮小の予測に関する研究を行うとともに、化学放射線治療の疼痛管理の標準化を進めるための当センター放射線部などを中心とした多施設共同研究にも参加しています。また、化学放射線治療後の救済手術に関する検討を行うとともに、今後、術後の嚥下リハビリについて栄養サポートチームと共同での検討も計画しています 。