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精神腫瘍科

1.精神腫瘍科について
2.診療について
3.研究について

1.精神腫瘍科について

 精神腫瘍科長 (先端医療開発センター 精神腫瘍学開発分野長 併任)
小川 朝生 (おがわ あさお)   小川 朝生 (おがわ あさお) 外来診療日:月・水
  専門医・認定医資格など:
日本精神神経学会 精神科専門医、指導医
日本医師会 認定産業医
日本臨床神経生理学会 臨床神経生理学会認定医
患者さんとご家族が安心して治療を続けるために、こころのメンテナンスを中心にお手伝いをしています。「眠れない」とか「だるい」、「ドキドキする」「そわそわする」など気になることがありましたら、遠慮なく声をかけてください。
 医員
榎戸 正則 (えのきど まさのり)   榎戸 正則 (えのきど まさのり) 外来診療日:
  専門医・認定医資格など:

癌の症状や治療の生活や気持ちへの影響は、多様で複雑ですが、その影響を少しでも軽くして生活しやすくなれるように、一緒に相談していきたいと思います。 気分や眠りの問題以外にも気になることがあれば、声をかけてください。
 非常勤医師
藤澤 大介 (ふじさわ だいすけ)   藤澤 大介 (ふじさわ だいすけ) 外来診療日:
  専門医・認定医資格など:
日本精神神経学会専門医・指導医
日本老年精神医学会専門医
精神保健指定医
気軽にご相談にいらしてください。ご家族のご相談もお受けいたします。
 非常勤医師
高橋 真由美 (たかはし まゆみ)   高橋 真由美 (たかはし まゆみ) 外来診療日:
  専門医・認定医資格など:
精神神経学会専門医
精神保健指定医
患者さんやご家族のつらいお気持ちが、少しでも楽になるようにお手伝いをさせて頂きます。
気になることがありましたら、お気軽に声をおかけください。
 短期レジデント
佐賀 雄大 (さが ゆうだい)   佐賀 雄大 (さが ゆうだい) 外来診療日:
  専門医・認定医資格など:
日本精神神経学会専門医・指導医
精神保健指定医
日本医師会 認定産業医
気持ちの面のお悩み事の解決に、少しでも力になれればと思います。
 がん専門修練医
岩田 有正 (いわたゆうせい)   岩田 有正 (いわたゆうせい) 外来診療日:
  専門医・認定医資格など:

主に入院患者さんからのご相談に対応させていただいております。不眠や不安・抑うつなどのつらさが和らぎつつ安心して入院生活を過せるよう、誠心誠意サポートをさせていただきます。
 心理士
西村 知子 (にしむら ともこ)   西村 知子 (にしむら ともこ) 外来診療日:月・木
  専門医・認定医資格など:
臨床心理士
患者様やご家族の方が、治療をスムーズに行えるようにサポートさせていただきます。
 心理士
副島 沙彩 (そえじま さあや)   副島 沙彩 (そえじま さあや) 外来診療日:火・水・金
  専門医・認定医資格など:
認定心理士
患者さんとご家族が、自分らしく治療を続けられるように、サポートさせていただきます。

「精神腫瘍科」という部門名は、あまり聞きなれないことと思われます。この部門はがんの告知が一般的になった1970年代ごろから発展してきた比較的新しいものです。精神腫瘍科は、がんの治療においてあらゆる時期のがん患者さん、ご家族の方々に最適の心のケアを提供し、最適ながんの治療が実施できるよう手伝いすることを目的とした部門です。

2人の常勤スタッフ医師(先端医療開発センターと兼任)を中心に、非常勤医師、がん専門修練医、レジデントの精神科医、心療内科医など心の支援を専門とする医師と心理士がチームを組んで診療を行っています。特に当院においては、高齢の方が多いことから、認知症や介護保険、家族支援など高齢者の方への支援を意識した取り組みをすすめています。

2.診療について

1)患者さんの気持ちのつらさに対する支援

患者さんはがんの疑い、検査、診断、治療の経過中など、がんの経過のあらゆる時期に気持ちのつらさを経験します。がん患者さんが経験する気持ちのつらさの症状には、気持ちの落ち込みや、不安などがあります。近年の調査では、がんの経過どの時期をとっても2〜3割が不安や落ち込みなど気持ちのつらさを経験していることが明らかになっています。そのような状態は患者さんご自身、そしてご家族にとっても負担になるだけではなく、時にがん治療の妨げとなる場合もあります。眠れない、食事がすすまない、疲れがとれないなどの負担がある場合は早めの対応が大事です。精神腫瘍科の利用者数と精神医学的対応の内訳を以下にお示しします。

精神腫瘍科 外来新患データ   2016年 2015年 2014年
      (%)   (%)   (%)
患者総数(人)   438   362   288  
年齢(歳)(平均±標準偏差)   65.2±
12.2
  61.5±
13.3
  62.5±
12.7
 
性別(人)              
  256 58.4% 181 50.0% 144 50.0%
  182 41.6% 181 50.0% 144 50.0%
患者家族   30   36   27  
病期(人)              
  T期 39 8.9% 30 8.3% 24 8.3%
  U期 50 11.4% 33 9.1% 22 7.6%
  V期 46 10.5% 31 8.6% 37 12.8%
  W期 109 24.9% 107 29.6% 79 27.4%
  再発 76 17.4% 48 13.3% 35 12.2%
PS(人)              
  0 194 44.3% 206 56.9% 161 55.9%
  1 180 41.1% 104 28.7% 109 37.8%
  2 49 11.2% 35 9.7% 14 4.9%
  3 14 3.2% 15 4.1% 3 1.0%
  4 1 0.2% 2 0.6% 1 0.3%
精神科診断(人)              
  適応障害 75 17.1% 88 24.3% 88 30.6%
  大うつ病 34 7.8% 34 9.4% 17 5.9%
  せん妄 34 7.8% 35 9.7% 13 4.5%
  認知症 73 16.7% 32 8.8% 29 10.1%
  その他 162 37.0% 116 32.0% 96 33.3%
  診断なし 59 13.5% 57 15.7% 45 15.6%

精神腫瘍科は入院中、外来通院中いずれの場合でも対応いたします。診療の内容としては、それぞれの患者さん・ご家族のご要望に応じ、困り事をどの様に解決するかを一緒に考えるカウンセリングを行います。

当院でがん治療を受けていない場合でも、精神的ケアのためだけに受診することもできます。

2)ご家族に対する支援

患者さんの常に一緒に過ごされているのはご家族です。医療者からも患者さんからも、患者さんを常に支えることを期待されるため、ご家族の気持ちのつらさも大きなものになります。患者さんとほぼ等しく負担を抱えておられます。眠れない、めまいやふらつきがある、食事がおいしくない、等ストレスに関連した症状への対応、気持ちのつらさに対する相談も行っています。精神腫瘍科ではがん患者さんのご家族の気持ちのつらさに対する外来治療も行っています(一般の保険診療として行っております)。

患者さんが当院でがん治療を受けておられない場合でも、受診することができます。また、がんでご家族を亡くされたつらさに対するケアも行っております。

こころのケアに関するパンフレットなどをダウンロードすることができます。画像をクリックしてご覧ください。

重要な面談にのぞまれる患者さんと
ご家族へのパンフレット
  せん妄とは
重要な面談にのぞまれる患者さんとご家族へのパンフレット      せん妄とは
     
精神腫瘍科のご案内   支持療法チームのご案内
支持療法チームのご案内   支持療法チームのご案内

3)受診方法

【外来の場合】(患者さん、ご家族いずれも)

受診案内をご参照ください。また、他院を受診中の場合は、可能であれば紹介状をお持ちください。

【入院中の場合】

担当の医師、看護師に相談希望をお伝えください。スタッフが病棟までうかがいます。

3.研究について

1)研究について

がん患者さんやご家族の方の多くが心の苦痛を経験されているにもかかわらず、心のケアに関しては未だ十分とは言えない現状です。この現状を少しでも改善するために、精神腫瘍科では心の苦痛に対して適切なケアができるシステム作りの研究を行っています。

実施中または計画中の臨床研究(医療者・研究者向け)

【認知症に関する研究】
【せん妄に関する研究】
  • 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)平成28年度革新的がん医療実用化研究事業「がん治療中のせん妄の発症予防を目指した多職種せん妄対応プログラムの開発」
【高齢がん患者に関する研究】
  • 厚生労働科学研究費補助金「高齢がん患者向け総合評価指標(Cancer-Specific Geriatric Assessment)の日本語版開発における言語的妥当性の検討(CSGA))
【評価システム】
  • エドモント症状評価システム 進行がん患者さんのための症状強度の自己報告ツール
【がん患者の外来治療支援システム】

2)見学・研修について

【コース概要】

国立研究開発法人国立がん研究センター精神腫瘍学グループ(先端医療開発センター精神腫瘍学開発分野、国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科・東病院精神腫瘍科)では、サイコオンコロジー・緩和ケアなどの臨床・研究に興味を持っている方の見学および研修を常時受け入れています。これまでに全国各地からの医師・心理士・看護師など幅広い職種の方々が研修を受けています。研修の目的と期間に応じて、以下のようなカリキュラムが用意されています。研修コースには大きく分けて臨床研修と研究研修とがあります。

<見学>
半日から1日で精神腫瘍学開発分野あるいは国立研究開発法人国立がん研究センター、緩和ケア病棟などの見学が可能です。臨床の見学目的の場合、東病院は支持療法チームカンファレンス(水曜日8:30より)、臨床検討会(木曜日19:00より)、中央病院は緩和チーム合同カンファレンス(金曜日17:00より)が適しています。中央病院と東病院ではがん種、紹介内容、臨床活動の形態などに違いがあるため、可能であれば双方での見学が望ましいでしょう。

<見学内容>
がん研究センターにおける精神的負担を有するがん患者の精神科コンサルテーション活動を見学します。特に東病院での回診、臨床検討会では、コンサルテーション症例の診察・治療に関するより詳細な検討について見学可能であり、中央病院では緩和ケアチームの一員として、多職種によるチーム介入が見学可能です。希望がある場合は東病院・中央病院の両方の施設を見学することが出来ます。

<見学申し込みについて>
見学の申し込みについては、日程や内容等に関して受け入れ側の調整が必要なため、希望日の4週前までにe-mailにてお知らせください。

【精神腫瘍学開発分野】 お問い合わせ先