分野別治療方針 頭頸部領域
文責:全田 貞幹
1.はじめに
2.陽子線治療の適応とは
3.陽子線治療が第一選択になるような腫瘍
4.治療例
5.セカンドオピニオン

陽子線治療を行うと急性期は皮膚炎で肌の色が変化しますが治療後3-6ヶ月でほぼ元通りに戻ります。
顔にメスを入れたくない と強く希望する場合には陽子線治療は有効です。
(ただし腫瘍の型や進行度によって手術のほうが勧められる場合があります)
陽子線治療は狙い撃ちの性能に優れており、目に近接する腫瘍に対して視神経を避けて腫瘍のみに照射することが可能です 。
・ 鼻、副鼻腔悪性黒色腫
疾患頻度は10万人に1人といわれています。頭蓋底手術がメインに行われており 手術+術後照射がコミュニティースタンダードでありますが、近年、治療成績は頭打ちになっています。
一般的に治癒率は30%を切り、切除できない大きさになれば治癒が望める治療法はありません。
当院では14例(T4:9例)のpilot studyで 3年生存割合:58%でした。
現在 鼻/副鼻腔悪性黒色腫に対する陽子線治療単独療法の臨床第II相試験が進行中です 。
・ 軟骨肉腫
当院での成績はまだ明らかにされていないが(症例数が少ないため)、MGHでの陽子線治療では局所制御割合が90%を越えており、手術よりも陽子線治療のほうが安全かつ成績が劣らない。
・ 嗅神経芽細胞腫
頭頸科、内科と協力し、陽子線治療単独もしくは抗がん剤を組み合わせた治療を行います。
当院には比較的多く紹介される疾患で、進行度ごとの治療法を決めて行っています。
・ Kadish A
基本的には手術でも対処可能ですが、女性をはじめ審美性(顔の変形)を重要視される方には陽子線治療単独療法を行います。
・ Kadish B
基本的には陽子線治療単独療法を行います。腫瘍が大きい場合には抗がん剤を併用することがあります。手術だと頭蓋底手術になるため、女性をはじめ審美性(顔の変形)を重要視される方には第一選択となりうる治療法です。
・ Kadish C
かなり進行している状態であり手術で取りきれない可能性があります。当院では導入化学療法→陽子線治療+抗がん剤 という戦略をすすめています。
治癒されている方もおり、今後有望視される治療法です。
・ その他の腫瘍
基本的には、転移の確率が低く視神経などの重要臓器に近接している腫瘍は適応となります。
原則として組織型のみで適応外となる固形腫瘍はありません。

鼻腔の腫瘍は縮小、PET-CTにて活動性が失われているのを確認できる

2.陽子線治療の適応とは
3.陽子線治療が第一選択になるような腫瘍
4.治療例
5.セカンドオピニオン
1.はじめに
頭頸部特に鼻、副鼻腔から頭蓋底の腫瘍は全悪性腫瘍の中では稀な発生頻度ではありますが転移確率が比較的低く、重要臓器が近接しており陽子線治療の良い適応です。
2.陽子線治療の適応とは?
他にも有望な治療法がある中、特に陽子線治療の特徴を生かせる対象は次のようなケースです。1)女性もしくは手術をしたくない方
手術では、顔面に傷が入ることが避けられない場合もあります。陽子線治療を行うと急性期は皮膚炎で肌の色が変化しますが治療後3-6ヶ月でほぼ元通りに戻ります。
顔にメスを入れたくない と強く希望する場合には陽子線治療は有効です。
(ただし腫瘍の型や進行度によって手術のほうが勧められる場合があります)
2)目の近くに病気がある
目の近くに病気がある場合、手術で眼球摘出を余儀なくされる場合があります。また、放射線治療では失明のリスクが高く、目が残っても機能が果たせないという後遺症があります。陽子線治療は狙い撃ちの性能に優れており、目に近接する腫瘍に対して視神経を避けて腫瘍のみに照射することが可能です 。
3.陽子線治療が第一選択になるような腫瘍は?
まだ実績は発展途上ですが、将来的に陽子線が標準治療になりうる疾患もあります。・ 鼻、副鼻腔悪性黒色腫
疾患頻度は10万人に1人といわれています。頭蓋底手術がメインに行われており 手術+術後照射がコミュニティースタンダードでありますが、近年、治療成績は頭打ちになっています。
一般的に治癒率は30%を切り、切除できない大きさになれば治癒が望める治療法はありません。
当院では14例(T4:9例)のpilot studyで 3年生存割合:58%でした。
現在 鼻/副鼻腔悪性黒色腫に対する陽子線治療単独療法の臨床第II相試験が進行中です 。
・ 軟骨肉腫
当院での成績はまだ明らかにされていないが(症例数が少ないため)、MGHでの陽子線治療では局所制御割合が90%を越えており、手術よりも陽子線治療のほうが安全かつ成績が劣らない。
・ 嗅神経芽細胞腫
頭頸科、内科と協力し、陽子線治療単独もしくは抗がん剤を組み合わせた治療を行います。
当院には比較的多く紹介される疾患で、進行度ごとの治療法を決めて行っています。
・ Kadish A
基本的には手術でも対処可能ですが、女性をはじめ審美性(顔の変形)を重要視される方には陽子線治療単独療法を行います。
・ Kadish B
基本的には陽子線治療単独療法を行います。腫瘍が大きい場合には抗がん剤を併用することがあります。手術だと頭蓋底手術になるため、女性をはじめ審美性(顔の変形)を重要視される方には第一選択となりうる治療法です。
・ Kadish C
かなり進行している状態であり手術で取りきれない可能性があります。当院では導入化学療法→陽子線治療+抗がん剤 という戦略をすすめています。
治癒されている方もおり、今後有望視される治療法です。
・ その他の腫瘍
基本的には、転移の確率が低く視神経などの重要臓器に近接している腫瘍は適応となります。
原則として組織型のみで適応外となる固形腫瘍はありません。
4.治療例
T4 鼻腔悪性黒色腫(頭蓋内浸潤 手術不能例)| 2009.2 | 頭痛で近医を受診 風邪といわれた | |
| 2009.3 | 頭痛は治まらず、正面のものが2重に見えるようになり別の病院を受診診断つかず | |
| 2009.7 | 2重に見える症状が増悪、当院受診 悪性黒色腫の診断 | |
| 治療前:T4N0M0(頭蓋内浸潤あり、根治手術不能) | ||

| 2009.7-9 | 陽子線治療 60GyE/15fr | |
| 2009.12 | 効果判定 |
