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がんゲノム医療

ゲノムと呼ばれる設計図に2万種類の遺伝子が含まれ、それぞれの遺伝子が大事な役割を持っています。一方、がん細胞では、いくつかの遺伝子が変化して正しく働かなくなり、そのため、正常な細胞とは違ったがん細胞に変化しています。

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出典:「がん遺伝子パネル検査(PDF:1.52MB)」を検討する方にご理解いただきたいこと
 

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がん細胞のゲノムを調べて、どの遺伝子に変化が起こっているのかを知り、それぞれの患者さんのがんがどのような性質のがんなのか、どのような治療法が適しているのかを選択していくのが、がんゲノム医療です。例えば、日本人の肺がんではEGFRという変化が3割から5割のかたのがんで見られます。このようながんを持つ患者さんは、EGFRタンパク質に対する阻害薬(分子標的薬)の効果が高いことが知られています。よって、その時点では、他の抗がん剤よりもまず、EGFR阻害薬を用いた治療を行うことが、その患者さんには適しているといえます。

出典:「がん遺伝子パネル検査(PDF:1.52MB)」を検討する方にご理解いただきたいこと
 

令和元年から、全国のがんゲノム医療中核拠点病院、がんゲノム医療拠点病院、がんゲノム医療連携病院では保険診療として「がん遺伝子パネル検査」を受けられるようになりました。この検査では、数10から数100個の遺伝子の変化を一度に調べることで、がん細胞におきている遺伝子の変化をもとに、がん細胞の特徴を知ることで、あなたに適した治療法を検討します。