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臨床試験・治験・先進医療・患者申出療養

がん遺伝子パネル検査の結果、保険診療で行える治療法が見つからず、国内未承認の治療法(薬剤)が選択肢にあがることもあります。この場合、自費診療にて治療を受ける以外に、臨床試験・治験・先進医療・患者申出療養制度等を利用して治療を受けられる可能性があります。これらのしくみについて、順番に説明します。さらに詳しい情報については、がん情報サービスの解説をご参照ください。基礎編 詳細編 (がん情報サービスにリンクします。)

このウエブサイトの「患者さん・ご家族向けリンク集」(F)臨床試験・治験(G)先進医療・患者申出療養制度にあるリンクもご参照ください

臨床試験・治験

新しい治療法の効果や安全性について確認するために行う研究のうち、対象者を患者とした研究を臨床試験といいます。また、臨床試験のうち、厚生労働省から医薬品・医療機器等としての承認を得ることを目的として行う試験のことを治験といいます。臨床試験・治験に参加するには、その試験が患者登録を実施中であり、参加のための条件(適格基準)を患者さんが満たしている必要があります。

先進医療

先進医療とは、効果・安全性などの評価が定まっていない新しい試験的な医療技術のうち、保険適用の対象にするかどうかの判断を下すための有効性・安全性の評価を行う医療技術として厚生労働省が指定したものです。先進医療は、指定を受けた一部の医療機関でのみ実施が認められています。

患者申出療養

2018年度から始まった新しい制度で、患者さんの受けたい治療が海外では承認されているものの、国内では臨床試験・治験・先進医療等が実施されていない、実施されていても、参加対象外である、実施病院が遠方で受診できないなどの場合に、患者さんからの申出を受けて、医師や関連病院などが連携して、安全性・有効性等を確認しながら、身近な医療機関で迅速にその治療を受けられるようにするものです。国の専門会議で計画書が検討・承認された後に、治療の実施が可能となります。