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研究員へのインタビュー NO.4がん政策評価研究部 研究員 街 勝憲

がん対策研究所に来るきっかけ

街勝憲の顔写真1枚目

私は、スポーツ健康科学を専門に、「運動ががんサバイバーの健康にどう貢献できるか」というテーマで研究を行ってきました。しかし次第に、「研究成果を社会にどう届けるか」「患者さんの声に基づいて研究のあり方を見直すにはどうすればよいか」という問いが強くなりました。
がん対策研究所は、科学的エビデンスを政策につなげる機能を有し、かつ患者さんや市民の声を重視する姿勢が強く、ここであれば自分の専門を社会に生かせると感じ、着任を決めました。

現在の研究内容や事業内容

現在、私は「がん医療の質向上を支える政策評価研究」と、「がん患者の健康を支える運動介入研究」という二つの柱で研究活動を進めています。
ひとつ目の柱は、患者や遺族の声に基づく医療の質評価と政策提言です。がん政策評価研究部では、全国規模で実施される患者体験調査、小児患者体験調査、遺族調査を担当しており、私はその設計・分析・活用の実務に関わっています。
もうひとつの柱は、運動腫瘍学の視点から、がん患者・サバイバーの生活の質(QOL)向上に寄与する介入研究です。スマートフォンアプリ等を活用した運動支援モデルの開発にも取り組んでおり、運動の継続を支える仕組みづくりや、個別の体力・症状に応じた運動処方アルゴリズムの設計も進めています。
二つの領域は一見異なるようでいて、どちらも患者中心の医療の実現という共通のゴールに向かっています。 今後もこの「二足の草鞋」を大切にしながら、臨床・生活・政策をつなぐ研究を深めていきたいと考えています。

がん対策研究所での生活

勤務時間は基本的に平日8時30分から17時15分ですが、フレックス制を有効に活用させていただいております。 子育て世代のため、少しゆっくり来て、その分遅めに帰ったり、その逆もあります。また、毎週水曜日と金曜日のお昼休みの時間12時15分から12時25分に、職員の健康増進に役立てればと思い、運動教室を開いています。 オンライン配信も行っているので、在宅勤務の方も参加でき、最近では外部の研究者にもご参加いただいています。運動教室を通して、たくさんの方とコミュニケーションを取れる機会を得られており、楽しく過ごしています。

がん対策研究所に来てよかったこと

研究にとどまらず、社会実装や政策形成まで視野に入れられる環境が整っていることは、この研究所ならではだと思います。部内のメンバーも多様な専門性を持ち、それぞれの強みを活かしながら、共通の目的に向かって協働できる風土があります。

研究や事業への参加を検討している方へ一言

街勝憲の顔写真2枚目

がん対策研究所は、「自分の専門性を持ちつつ、社会の課題解決に貢献したい」と考える方にぴったりの場所です。たとえ専門ががん領域のど真ん中でなくとも、視点の違いが価値になる場面が数多くあります。ぜひ、皆さんの専門とがん対策との接点を探しに来ていただけたらと思います。