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研究員へのインタビュー NO.10医療政策部 研究員 新野 真理子
がん対策研究所に来たきっかけ

修士課程では、途上国においてがんの受診の遅れに関連する要因をテーマに研究に取り組みました。ある施設で一定期間に受診した患者への質問紙調査から、多様な要因が関連している可能性が見えてきましたが、地域全体の実態把握と、それをふまえて患者を適切な医療につなぐ体制が必要である、という形で結果をまとめました。日本のがん医療においても、適切に算出された数値を用いた評価に関わりたいと考え、ご指導いただいた先生のご紹介で入職しました。
現在の研究内容や事業内容
厚生労働省委託がん対策評価検証事業であるQI(Quality Indicator:医療の質指標)研究に携わっています。がん診療連携拠点病院等の協力施設から院内がん登録とDPCデータの提供を受け、標準治療の実施率の測定、報告書の作成、データの二次利用に関する業務などを担当しています。研究班の活動では、匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)を用いて、他のナショナルセンターの研究者の方々とともに、がんやその他の疾患の有病者数の把握にも取り組んでいます。
在籍している博士課程では、必要な医療が必要な人に適切に届いているのかというヘルスサービスリサーチの視点から、わが国におけるがん医療へのアクセスの実態とその特徴を明らかにすることをテーマとしています。蓄積されたデータや収集情報を用いて分析した結果を、医療提供体制を検討する際の基礎資料となりうる情報として、分かりやすく適切に示していきたいと考えています。
がん対策研究所での生活
大学院と育児を両立しながら、非常勤として週4日、9時30分から勤務しています。子どもの送迎や学校行事などで時間のやりくりが必要なときも、在宅勤務ができる環境に助けられ、仕事を続けることができています。業務や研究の相談を気軽にできる雰囲気があり、博士課程の研究についても支援していただいています。日々の気づきを課題として立て、実践につなげられる環境だと感じています。
がん対策研究所に来てよかったこと
より良いがん対策の実現をめざし、社会に貢献しようとする方々と一緒に仕事ができていることです。データから見えてきた知見を解釈する場面でも、多様な専門職がチームで取り組むことで、各視点を知ることができ、多くの学びを得ています。また、事業を通じて専門業者と協働し、患者さんのご意見を伺い、行政担当官や専門家と調整しながら成果物をつくり上げるなど、他では得がたい経験を積ませていただいていると感じます。
研究や事業への参加を検討している方へ一言
事業や研究で扱うデータは、患者さんの生活や、施設・地域の医療の実態を映すものです。分析の結果をふまえた提案が、現場や施策の改善につながっていく可能性があり、責任は大きい一方で、やりがいのある仕事だと感じています。それぞれの視点を自由に生かして取り組める環境があるので、よりよいがん対策の実現に貢献したいという思いをお持ちの方であれば、きっと力を発揮していただけると思います。