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内視鏡機器開発分野(柏)医療機器開発グループ

内視鏡機器開発分野は、基本的に、企業・工学系の大学と異分野連携体制で共同研究を行っている。また、国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科と蜜に連携し、前臨床試験が必要なシーズに対する企業・アカデミアとの共同研究から、承認の段階を迎えるシーズに対するFirst in humanの臨床試験を通して、国内のシステム整備に貢献していくことを計画している。現在行っている主な内視鏡機器開発を紹介する。

  1. 腫瘍部が低酸素状態にあることに着目し、酸素飽和度をリアルタイムに画像化するイメージングの開発を行い、薬事承認を得るに至った。抗がん剤の効果判定に有用である可能性があり現在臨床試験を進める一方、探索的にそのイメージングの有用性を模索している。
  2. 消化管腫瘍性病変の内視鏡画像を用いた自動画像診断装置構築に関する研究を、理化学研究所と行い、消化管病変検出における補助診断としての自動診断モデルの開発に着手している。少数の正解データにより構築された人工知能(AI)による、早期胃がんの高精度な自動検出法の確立に成功した。本研究成果は、検診における胃がんの見逃しを減らすことで、早期発見、早期治療につながることを期待している。また早期の咽頭がん、早期食道がん、前がん病変の腫瘍を含めた早期大腸がんの検出法に関しても現在開発中である。
  3. 1,000nm以上の波長域にある近赤外光を照射し、粘膜下腫瘍をターゲットとし、新たな診断機器に対する開発を東京理科大学、理化学研究所と共同研究している。まずは、胃の消化管間質腫瘍(GIST)に対して特異的な波長の同定に成功し、手術検体において画像化に成功した。今後、軟性鏡の開発に着手する予定でいる。
    上記以外にも、新たな内視鏡、内視鏡診断のイメージング、診断機器、内視鏡的治療機器等の開発を行っている。
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