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がん患者の外来治療支援システム SAFE-PAC

急速に進む高齢化の波に、安心のサポートプログラムで対応。

高齢化が急速に進むなか、わが国のがん医療は大きな試練の時を迎えています。高齢の方の30%は何らかの身体合併症を持つといわれ、がん治療を進める上で身体機能にあわせた通常以上の細かな対応と修正が必要となります。「がんになっても安心して暮らせる社会の実現」を目標に、私たち国立がん研究センター東病院は地域の医療機関や行政と連携し、患者さんとご家族へのさまざまな支援に取り組んでおります。

患者さんの「療養生活の質の向上」を実現するために、治療と一体となった包括的なマネジメントが重要です。とくにわが国のがん対策のグランドデザインである「がん対策推進基本計画」には、「診断時からの緩和ケア」として、治療の初期段階から治療全体を見通したアプローチの実現を掲げています。この包括的マネジメントが機能するためには、

  1. 多職種チームが目標を共有する
  2. 患者の社会的背景に配慮をしたサービスの調整と提供
  3. 変化を見逃さないモニタリングシステムが連携体制に組み込まれていること

が重要です。しかし今までこの要件が重要であることが知られつつも、労力や時間の問題から実現することができませんでした。

今回、私たちは、急速に進歩を遂げているICT技術(Information and Communication Technology) により可能となったクラウドタイプの情報共有プラットホームを用いて、包括的マネジメントシステムを構築し、その実用化を検討しています。リアルタイムで情報を共有することで、的確なマネジメントを実現します。がん患者の外来治療支援システム