トップページ > グループ紹介 > トランスレーショナルインフォマティクス分野

トランスレーショナルインフォマティクス分野トランスレーショナルリサーチグループ

がんの治療開発を進めるためには、臨床試験などで得られる質の担保された臨床情報が必要です。これに加えて、そのメカニズムや薬の効果を調べるためには、患者検体や動物・細胞モデル試料を用いたゲノム、トランスクリプトームなどの多層オミクス解析のデータを欠かすこともできません。また、ヒトに存在する細菌を網羅的に調べたマイクロバイオーム情報も蓄積してきており、がんとの関連が着目されています。これらの解析技術は日進月歩で様々なものが開発されており、当分野では、クリニカルシークエンスに基づく発がんメカニズム解明のためのゲノムデータや一細胞解析技術を用いたトランスクリプトームデータ技術といった質の高いデータを蓄積しています。これらのデータから得られた仮説を検証するために、がん細胞の3D培養系であるオルガノイド等の、発がんモデル系を構築して解析を進めています。

一方、これらの解析技術から生み出せるデータ量は日に日に多くなってきました。これらを統合して新知識を導き出すことは、既存の医学・生物学の知識だけではなく、どうやってデータを整理するのか・そのデータからどのように情報を抽出するのかといったバイオインフォマティクスと呼ばれる情報科学的な知識が不可欠です。現在、効率の良いデータ処理のパイプラインを設計するだけでなく、データを見やすくまとめたデータベースとしてのウェブサーバの構築、状況に応じて情報抽出方法を最適化する技術などを用いて医学・生物学の有益な情報を抽出しようとしています。トランスレーショナルインフォマティクス分野は国立がん研究センターに集積する貴重な臨床多層オミクスデータを最大限活用し、がん克服に向けた新たな発見を目指しています。

Graphic abstract