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国立がん研究センター 中央病院

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(第16回 希少がんMeet the Expert)

「希少がんと治験」山本昇
(第16回 希少がんMeet the Expert)

更新日 : 2021年10月22日

公開日:2019年9月30日
  • 日時:2018年2月16日金曜日 19時から20時30分 
  • 場所:国立がん研究センター中央病院 希少がんセンター待合 
  • 講師:山本 昇 国立がん研究センター希少がんセンター/中央病院先端医療科・呼吸器内科 

動画 

第16回希少がんと治験開会挨拶2

第16回希少がんと治験 講演:山本 昇2

第16回希少がんと治験ディスカッション2

第16回アンケート-2

開催報告 

希少がんを知り・学び・集う「希少がんMeet the Expert」の第16回セミナーが、「希少がんと治験」をテーマに2018年2月16日に開かれ、患者さん・ご家族、医療関係者など、31名が参加しました。

セミナーは加藤陽子(希少がんセンター)の司会のもと、中釜斉(国立がん研究センター理事長)による開会の挨拶で始まりました。中釜からは、「希少がんのよりよい治療法の開発は、国立がん研究センター全体で取り組んでいこうと考えている」というメッセージがあり、加藤が本日のプログラムの流れを紹介しました。

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    開会の挨拶

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    司会:加藤 陽子

講演では、山本昇(希少がんセンター/中央病院先端医療科・呼吸器内科)が、治験とは何か、その現状と治験に参加したい場合のプロセスなどについて話しました。臨床試験のうち「薬の承認を目指した試験」を治験といい、第I相から第III相の試験を経て、新しい抗がん剤を製造・輸入できたり、すでに承認されている薬剤がほかのがんの治療にも使えるよう適応疾患を拡大するための薬事申請が行われます。今回のセミナーでは、安全に信頼できる治験が行われるための手続きや倫理的・科学的配慮、さらには副作用対策と中止基準、プライバシー確保の方法が定められていることなどについて解説されました。希少がんの新薬開発は、製薬企業の開発優先順位が低くなるため、2003年からは医師が主体となって行う医師主導治験が行えるようになり、現在実施件数も増えています。そのほか、参加条件(適格条件)についての解説、さらに治験について主治医に相談するのが一番ですが、加えて患者さん自身がサイト検索する場合の方法についても紹介がありました。

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    講師:山本 昇

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    講演中の会場の様子

ディスカッションは、講師の山本昇のほか、中央病院先端医療科から清水俊雄、岩佐悟(消化管内科併任)、司会の加藤陽子が登壇し、がん情報サイト「オンコロ」の可知健太が進行役を務めました。今回のディスカッションは、前半で参加者から寄せられた一般的な質問に答え、後半では、「自分に合った治験の探し方」についてサイト検索を実演することになっています。質問には、「プラセボを利用する治験の仕組み」「希少がんの治験の状況の変化」「治験を検討するタイミングについて」などがあり、最近の状況に照らした回答がされました。続いては、大きなスクリーンにパソコンの画面を映し出し、国際的な「治験検索サイト」を用いた実演が行われました。英語で記された国名やがん腫を見つけて絞り込み検索をかけてみたり、情報の見方が具体的に解説されました。国内のいくつかの治験検索サイトについても特徴が示され、新しい薬との出会いに興味をもつ人へ、今後の手がかりが満載されたセミナーは終了しました。

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    ディスカッションの様子

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    質疑応答 

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    清水 俊雄(中央病院先端医療科)

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    岩佐 悟(中央病院先端医療科/消化管内科併任)

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    加藤 陽子

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    治験のサイト検索の実演

    • 希子(Mareko)