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連携大学院生インタビュー 五十嵐太一

五十嵐 太一(いがらし たいち)

松野悠介写真

連携大学院生
NCC在籍期間 2019年4月~現在 (2021年4月時点)
大学の所属 北里大学 大学院 理学研究科 (研究指導者, 教授 高松信彦 先生)
がん研究センター研究所の所属 細胞情報学分野 塩谷G
研究指導者 塩谷文章(主任研究員)


研究所に来るきっかけ

北里大学理学部生物科学科 学部4年の卒業研究生として、細胞情報学分野 塩谷研究グループに来ました。生物科学科には卒業研究を学外の研究室(外研)で実施させる風潮があったため、がんセンターで研修を受けられるということは早期から把握していました。学部3年次に塩谷先生の特別講義を聴講した際に、発がん機構の研究に興味をもったのがきっかけです。

研究所での生活

4年次の卒研生ということもあり、ゼロからのスタートでした。ですが、グループが少人数だったこともあって、塩谷先生から直々にウェスタンブロットや細胞培養、ピペットの使用方法やそのメンテナンス、更にはスクレイパーで細胞をはがす時のポイントまで、細かく教えていただけたのは非常に心強かったです。おかげで、早い段階から自分の技術や結果に自信を持つことができました。研究のコンセプトや目指すものは理解に時間がかかりましたが、週に1回行われるラボミーティングやジャーナルクラブを通して、段々と自分のすべきことや考えるべきことが明らかになっていき、卒論をまとめる頃には、いくつか案を提示できるようになりました。

研究所でよかったこと

細かい指導と定期的なミーティングの甲斐もあって、かなり充実した内容の卒論発表ができました。2019年度の北里賞をいただくこともでき、やはり研究所を選んでよかったなと思っています。また、修士一年次には、それまでの成果をまとめて44回日本分子生物学会年会においてポスター発表を行いました。学会では研究所や大学とは異なった緊張感の中、様々なスペシャリストの方々との意見を交換することにより新たな気付きを得ることができ、とてもワクワクする体験でした。研究所の利点として、ラボ単位で導入することが非常に困難である高性能な共通機器を個人単位で使用できることが挙げられます。私の研究では核内の複製動態に注目をしており、あらゆる側面において、高性能・高解像度の解析が可能な顕微鏡が必須です。
これを可能とする共通機器が導入されたことも、この研究所で研究を続けたいと思う理由の一つです。また、定期的に開催される研究セミナーや、著名な先生方による講義など、がんセンターならではのイベントに参加できるのも、研究のモチベーションや発想を得る上で非常に有益です。

後輩へのアドバイス

学生が少ないため横のつながりは軽薄になりがちですが、優秀な研究員やポスドクの方々が身近にいるので、研究職としての進路を考えるうえでは最適な環境だと思います。まずは各研究グループの先生方にコンタクトを取り、どんな研究をしているのか教えてもらいましょう。