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がん進展研究分野

研究活動

がんは遺伝子の異常により起こる疾患であり、がんの病態の理解や治療標的の同定などのためには腫瘍細胞が獲得している遺伝子異常、特にがんの発生や進展に直接重要な役割を果たしているドライバー変異を理解することが重要です。高速シーケンサーを用いた研究により多くのがんにおけるドライバー変異が明らかになってきましたが、より最近ではがんを発症する以前の正常組織においても遺伝子異常が加齢や環境因子により蓄積しており、ドライバー遺伝子変異も獲得されていることが様々な臓器について報告されています。これまでに当研究室では骨髄性腫瘍におけるRNAスプライシング因子の変異(Yoshida et al., Nature. 2011)など、様々ながんにおける新規ドライバー変異を同定してきました。また、正常気管支上皮細胞に喫煙に起因する遺伝子異常やTP53変異などのドライバー変異が蓄積していることを明らかにしました(Yoshida et al., Nature. 2020)。当研究室では、がんを発症する以前の正常組織、前がん病変やがんに獲得された遺伝子異常の解析を通じて、どのようにがんが発症して進展するのか、などの研究課題に答えるべく研究を行っております。

当研究室の研究に興味をお持ちの方へ

がん進展研究では、正常組織やがんなどの臨床検体を用いたゲノム解析を行うことで、がんの発症、進展に関わる遺伝子異常の同定など、様々な研究的疑問について研究を行っています。癌種を問わずに研究を行っておりますので、経験を問わず積極的に研究に取り組んでいただける方を募集しています。ポスドク、大学院生、大学生、技術補佐員の方まで、幅広く人材を求めております。また、当研究室のゲノム解析技術を生かして共同研究を行いたいと考えております。ご興味のある方は、吉田健一(keyoshi2@ncc.go.jp)までお問い合わせください。