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エクソソームによるmiRNA分泌機構と発がんとの関連解析

近年、miRNAがエクソソームと呼ばれる膜小胞に内包され、細胞外へと分泌されていることが明らかとなってきました。エクソソームに内包される内容物は、分泌細胞に特異的であると考えられています。miRNAの発現は、がん種に特異的であることから、エクソソームを介して分泌されるmiRNAsもがん種(がん細胞)に特異的であると考えられます。当グループでは、大腸がん、膵臓がん、肺がん細胞株の培養上清から、エクソソームを濃縮し、そこに含まれるmiRNAを網羅的に解析し、エクソソームmiRNAプロファイルを作成しました。さらに、大腸がん患者さんの血清中から濃縮したエクソソームに含まれるmiRNAのプロファイルを健常人のものと比較し、大腸がんの診断マーカーとして利用可能なmiRNAを同定しました(Ogata-Kawata et al. 2014)。一方で、何故、がん細胞はある種のmiRNAを選択して、分泌するのか?どのようなメカニズムで分泌されるのか?についてはほとんど分かっていません。当グループでは、特に、がん細胞におけるmiRNAの分泌機構を明らかにし、がん発生とどのような関連があるかを解明するための研究を行っています。