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分子標的治療薬の開発
現在当研究室ではtranslational researchにも積極的に取り組んでおり、国内製薬企業との共同研究を通じて新規分子標的薬の開発・前臨床試験・臨床試験導入などを行っている。特にEZH1/2阻害薬は既に臨床試験を開始しており、また変異型IDH阻害薬については平成28年度内に臨床試験を開始する予定である。
EZH1/2阻害剤は、PRC2複合体の活性サブユニットであるEZH1とEZH2の両方を阻害できる薬剤(dual inhibitor)である。我々はこの阻害剤が静止期にあるAML幹細胞を効果的に細胞周期へと押し出し、その幹細胞性を失わせ白血病発症を抑制する事を明らかとした。EZH1/2阻害薬は悪性リンパ腫に対して第1相臨床試験が既に開始している。我々は急性骨髄性白血病(AML)に加えて多発性骨髄腫にも高い抗腫瘍効果があることを見出しており、これらの疾患への適応拡大を目指している。
変異型IDH阻害薬に対しては変異型IDHを有するAML・脳腫瘍・軟骨肉腫の動物モデルを確立し薬効評価を行っている。変異型IDHはAMLにおいてはがん幹細胞性の維持に必須な因子であり(Ogawara Y. et al., Cancer Res., 2015)、エピゲノム変化、代謝変化を引き起こすことで発がんに関わっていると考えられている。当研究室においては代謝解析、エピゲノム解析さらにはin vivoイメージングを用いて当該化合物の前臨床試験を行っている。
EZH1/2阻害剤は、PRC2複合体の活性サブユニットであるEZH1とEZH2の両方を阻害できる薬剤(dual inhibitor)である。我々はこの阻害剤が静止期にあるAML幹細胞を効果的に細胞周期へと押し出し、その幹細胞性を失わせ白血病発症を抑制する事を明らかとした。EZH1/2阻害薬は悪性リンパ腫に対して第1相臨床試験が既に開始している。我々は急性骨髄性白血病(AML)に加えて多発性骨髄腫にも高い抗腫瘍効果があることを見出しており、これらの疾患への適応拡大を目指している。
変異型IDH阻害薬に対しては変異型IDHを有するAML・脳腫瘍・軟骨肉腫の動物モデルを確立し薬効評価を行っている。変異型IDHはAMLにおいてはがん幹細胞性の維持に必須な因子であり(Ogawara Y. et al., Cancer Res., 2015)、エピゲノム変化、代謝変化を引き起こすことで発がんに関わっていると考えられている。当研究室においては代謝解析、エピゲノム解析さらにはin vivoイメージングを用いて当該化合物の前臨床試験を行っている。