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研究プロジェクト

更新日 : 2026年4月23日

がん検診アセスメント

がん検診ガイドラインの作成と研究

国内外のがん検診の有効性評価研究をレビューして、がん検診ガイドラインを作成しています。科学的に信頼できる医学研究を基に、日本の対策型検診として実施すべき検査方法に「推奨」をつけてまとめたものが「がん検診ガイドライン」です。これまでに胃がん、大腸がん、肺がん、子宮頸がん、前立腺がん、乳がん検診ガイドラインを作成し、公開しています。

ガイドラインの「推奨」は、医療資源等の日本国内の事情も配慮しつつ、多くの有効性評価研究の結果を統合し、不利益との対比を元に最終決定されます。検診研究部は日本国内のがん検診の有効性評価研究にも参加し、最新の研究成果をガイドラインに反映させて、より信頼されるガイドライン作成を進めていきます。さらに、これらの活動を研究論文や報告書として発表しています。

【参照リンク】科学的根拠に基づくがん検診推進のページ

がん検診の有効性評価に関する研究

新しい検査方法を、健常者を対象としたがん検診に導入するためには、がん死亡率減少を指標とした有効性を評価する研究が必要です。健康面に問題のない数万人の方々を、新しい検査方法によるがん検診を受ける群と受けない群に分けて、長期間にわたって両グループのがん死亡率を比較します。検診研究部はこのような大規模評価研究の事務局となり、多くの大学・研究機関や自治体と協働して、国内のがん検診の有効性評価研究を推進しています。

(現在進行中の研究(2026年4月時点))

以下すべて国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)「革新的がん医療実用化研究事業」 に採択されています。

がん検診マネジメント

がん検診の精度管理に関する研究・事業

有効性が示され、国の指針で推奨されたがん検診であっても利益だけではなく不利益が生じます。がん検診の精度管理(注)は検診の利益の最大化、不利益の最小化のためになくてはならないものです。検診研究部は適切な精度管理手法に関する研究を行い、住民検診の精度管理を支援するツールを開発・更新しています。また適切な精度管理手法の普及を目的として、住民検診の従事者を対象とした研修も行っています。

(注)がん検診の精度管理とは、検査の前後も含めたすべての工程(検診機関の選定、受診勧奨、検診結果の通知、要精検者への精検勧奨、精検結果の把握など)を適切に管理することを指します。

(現在進行中の研究・事業(2026年4月時点))

  • 厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)
    「不利益の最小化と利益の最大化が期待できる体制の構築を目指したがん検診の精度管理に関する研究」(研究代表者 中山 富雄)
  • 精度管理指標「事業評価のためのチェックリスト」の開発・更新
  • 精度管理に関する全国データの把握(全国自治体を対象とした各種調査)、データベース作成・公開
  • 精度管理のためのツールの開発・更新
  • 自治体担当者(がん検診従事者、がん検診指導者)を対象とした研修会の開催
【参照リンク】がん情報サービス・医療関係者向け・がん検診
【参照リンク】がん情報サービス・がん統計・がん検診
【参照リンク】科学的根拠に基づくがん検診推進のページ・がん検診の精度管理

コロナウイルス感染症とがん検診およびがん医療に関する研究

新型コロナウイルス感染症により、がん検診やがん医療が影響を受けています。これらのデータを収集し、対応を検討するための基礎資料を作成すること、また適切な医療提供体制の構築のため、これらを多角的に分析・評価し実行可能性のある方法を検討しています。

(現在進行中の研究(2026年4月時点))

  • 厚生労働科学研究費補助金(がん対策推進総合研究事業)
    「新型コロナウイルス感染症の流行によるがん検診及びがん診療の受診状況等に対する中・長期的な健康影響の解明にむけた研究」 (研究代表者 高橋 宏和)

がん検診の普及・実装研究

組織型検診の体制構築に資する基盤整備に関する研究

日本のがん検診は、諸外国より早い時期に開始されているにも関わらず、十分な効果が得られていないことが指摘されています。その原因として、検診プログラムが実施者によって不統一で、そのデータも一部しか収集されていないため、結果を評価してプログラムの改善につなげるという重要なステップが機能していないことが挙げられます。この現状を打破するため、国レベルで統一されたプログラムのもと、適格な対象集団を特定して、対象者を個別に勧奨する「組織型検診」の実現を目指していますが、その実現に向けてはいくつかの障害があり、それを解決するために以下の研究を行っています。

(1)指針外検診に関する実施状況・意識調査
(2)全国調査(実施状況調査、プロセス指標、チェックリスト実態調査)の活用
(3)海外で導入されている受診率向上対策の検証
(4)組織型検診につながる議論の活性化に資する情報発信

(現在進行中の研究(2026年4月時点))

  • 令和8年度 国立がん研究センター研究開発費
    「組織型検診の体制構築に資する基盤整備に関する研究」(研究代表者 小林 望)

がん検診の受診率向上を含めたがん予防に資する取組に係る研究

科学的根拠に基づいたがん予防・がん検診の実施は、国のがん対策において重要な柱のひとつです。各自治体や保健所では、地域の実情に応じた様々ながん予防の取組が行われていますが、その内容が全国で共有される機会は限られていました。そこで当部では、全国の自治体や保健所に対してインターネット調査やインタビュー調査を実施し、優れた取組(ベストプラクティス)を収集・整理します。これらの成果を「がん予防ベストプラクティス集」としてとりまとめ、全国でのがん予防の取組に役立てます。

(現在進行中の研究(2026年4月時点))

職域検診(働く世代を対象に職場で行われるがん検診)の適切な情報提供

職域検診の内容については、厚労省「職域におけるがん検診に関するマニュアル」の中で、検診項目・対象年齢・受診間隔等の推奨が示されています。しかし同マニュアルはまだ十分に普及しておらず、多くの職域検診で科学的根拠に基づかないものが行われています。そこで職域検診の実施者(保険者・事業者)に向けて、検診を企画・運営する際に参考となる情報コンテンツを開発しました。

【参照リンク】がん情報サービス ・一般向け・ がん検診

これまでに実施した調査・公開文書等