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共同研究プロポーザル

基礎研究から臨床開発までを一体的に行う、いわゆる“橋渡し研究”(トランスレーショナルリサーチ)を目的としたグループです。基礎研究と臨床研究、アカデミアとインダストリーなど様々な領域の研究者が垣根を越え、各々の強みを融合しながら新規治療法開発を目指して創薬研究を進めています。

がん微小環境の高解像度プロファイリング

臨床腫瘍検体を用いたシングルセル解析 (scRNA-seq )や空間トランスクリプトーム解析 (sptRNA-seq) を行い、高解像度ながん微小環境のプロファイリングを行っている。手術検体に加え内視鏡検体などの微小な検体を用いたscRNA-seqおよびsptRNA-seq解析も実施可能で、胃がん、食道がん、卵巣がん、大腸がんなど幅広いがん種の実験プロトコールを有している。さらに、バルクRNA-seq、WES、ATAC-seq、サイトカインパネルなどの臨床検体解析も実施可能である。

新規抗がん剤候補化合物の薬効・薬理試験

がん細胞株を用いたin vitro増殖抑制試験やマウス皮下移植モデルによるin vivo薬効試験など、前臨床薬効・薬理試験の一連の解析プラットフォームを有している。我々が研究を進めているゲノム損傷経路やMAPK経路、PI3K経路、自然免疫反応経路などにおいては、詳細な作用機序解析も可能である。さらに約2000化合物からなるキナーゼ阻害剤ライブラリーも保有しており、コンビネーション試験も実施可能である。

RNAシークエンスデータの情報解析

RNAシークエンスデータの情報解析プラットフォームを構築しており、volcano plot、DEG解析、エンリッチメント解析(GSEA)、パスウェイ解析、ヒートマップ、Metascape解析などの情報解析のサポートが可能である。

臨床検体を用いた高次評価モデルの構築、および薬効薬理解析

臨床検体から腫瘍細胞や免疫細胞などがん微小環境構成細胞を採取し、ヒト腫瘍組織の特性を反映する高次評価モデル(ex vivoモデルなど)の構築を目指す。
上記の高次評価モデルを用いて、(1)新規低分子化合物による薬理作用の解析、(2)遺伝子発現解析など分子メカニズム解明、(3)腫瘍微小環境で起こる腫瘍細胞と免疫細胞の細胞間相互作用を明らかにしていく。