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がん予防ワクチンの開発

 本邦では、生涯で2人に1人ががんに罹患するにも拘らず、その前向きな予防措置に関する研究はほとんど進んでいません。これまで、がんを引きおこす原因として環境要因が強調される傾向にありましたが、がん発症の原因の大半がDNAの複製エラーだとする興味深い論文が発表されました。そうだとすると、DNA変異を早期に検出し、その変異の情報を利用したがんワクチンの概念でがんの発症を予防するという考え方がさらに重要になります。個々人のすべての遺伝子変異が簡単にわかる時代になったことから、将来的には個別化がんワクチンの作製も可能になると考えられます。血中を流れるがんのDNAの分析との組み合わせにより、患者のがん組織の情報がなくても、がんが発症していない人でも、この個別化がんワクチンでがんの予防ができるようになるかもしれません。我々は、これまでに肝細胞がんで高発現するグリピカン3(GPC3)を標的としたがんペプチドワクチンの臨床開発を行ってきましたが、GPC3のようながん特異的な蛋白質ももちろんがん予防ワクチンの有望なツールとなりえます。また、我々は、これまでに、iPS細胞で高発現するGPC3に対する細胞性免疫応答が、そのがん化による奇形腫の発生予防に有効であることを確認しています。iPS細胞そのもの、あるいはiPS細胞とがん細胞に共通に高発現している蛋白質もがん予防ワクチンの有望なツールとなりえます。我々は、血液でがんのリスクを診断して、がんワクチンで予防する時代になることを夢見て、がん予防ワクチンの開発にも取り組みます。

 研究内容3-1