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個別化T細胞療法の開発

 Rosenberg SAらは、化学療法やX線照射による体内のリンパ球除去と、体外で大量培養した腫瘍浸潤リンパ球 (Tumor Infiltrating Lymphocytes: TIL) 移入を組み合わせることで、メラノーマでは70%以上の患者に有効であったことを報告しています。これは、究極の個別化T細胞療法と言えます。子宮頸がんでも臨床試験が行われていますが、遺伝子変異が多い喫煙者の肺がんでもこのような治療が可能かもしれません。我々は、肺がん組織中のTILの中からがん細胞に反応しうる集団を選び出すことに成功しています。それらを増やして患者に投与する個別化T細胞療法の開発も可能と考えています。 一方、TCR遺伝子改変T細胞療法においても、患者一人ひとりがもつネオアンチゲンに合ったTCRの遺伝子を導入することで、T細胞療法による個別化治療を行うことも夢ではなくなってきています。我々は、将来的には、京都大学iPS細胞研究所が推進している再生医療用iPS細胞バンクを利用して、患者個々のHLA型にマッチしたiPS細胞に、患者一人ひとりがもつネオアンチゲンに合ったTCRの遺伝子を導入することにより、個別化T細胞療法を実現したいと考えて、研究に取り組んでいます。   

研究内容5-1

研究内容5-2

研究内容5-3