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早期発見で治るがん!-もっと受けてほしいがん検診-

日時:2017年2月11日(土曜日)10時から12時30分
場所:浦河町立総合文化会館 3階 ふれあいホール

健康や医療に関する情報を、生活の中で身近に感じられるような環境づくりを目指す取り組みみの1つとして、昨年に引続き北海道浦河郡浦河町において、「第2回 日高がん情報講座」を開催しました。
この「日高がん情報講座」は、浦河町、浦河町立図書館、様似町、えりも町、北海道日高振興局保健環境部、浦河赤十字病院、北海道がん診療連携協議会相談・情報部会などが協働して取り組んでいる活動です。
参加機関となり準備を進めてきました。寒い時期での開催でしたが、浦河町をはじめ、隣接する様似町、えりも町からもご参加いただき、100人を超える地域の方々が集まりました。

 

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小野多圓課長(浦河町保健福祉課)の司会により、講演会は池田拓町長(浦河町)の挨拶で始まりました。池田町長からは、浦河町で昨年亡くなった方のうち、4人に1人ががんで亡くなったこと、がんに対する一番の取り組みは、予防と早期発見、早期治療であることから、今日集まってくださった皆さんが知識を得て役立ててほしいとの呼びかけがありました。

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続いて、この日の基調講演となる、間部克裕センター長(国立病院機構函館病院 がん予防センター)の講演に移りました。間部センター長からは、「予防できるがん、早期発見で元気にされるがん!~日高でずっと健康で暮らすために知ってほしいこと~」と題して、がん検診が行われているがんは、早期に見つけて治療をすることで「助かるがん」であること、早く治して町に帰って暮らせるようにすることが大事であることがさまざまなデータを用いて紹介されました。 また、日本のがん検診受診率が低迷し、がんの死亡率が減少していないこと、さらに北海道は喫煙率が高く、検診受診率が低く、がん死亡率が高いこと、医療資源が不足している地域も多いことから、より一層健康に気をつける必要があり予防に取り組むことが重要であることも解説されました。そして、住み慣れた地域で元気に暮らすためにも、貴重な医療資源を維持していくためにも、感染症対策と禁煙、節酒、適度な運動による「一次予防」、がん検診の受診による「二次予防」の両面が大切であるというメッセージで講演が終了しました。

 

休憩を挟んで浦河町、様似町、えりも町の各保健福祉課から、各町のがん検診について紹介されました。
浦河町の盛美穂子保健師からは、浦河町のがん検診の受診方法や受診状況が紹介されました。
またこの事業により各機関が連携できる体制が整ったことで、町役場に相談が寄せられた際にがん診療連携拠点病院のがん相談支援センターや町内の医療機関である浦河赤十字病院の医療相談室を紹介したり、それらの窓口と連携しながら町内の在宅ホスピスなどの情報提供ができるようになったことも紹介されました。
様似町の森山寛子保健師からは、様似町内のがん検診の実施予定や、要精密検査となった場合に札幌の検診センターにバスツアーがあることなどが紹介されました。
えりも町の中野知子保健師からは、えりも町のがん検診予定が紹介された後、仕事が優先で健康が二の次になっている方も多いが、仕事や自分のやりたいことをやるために、まず健康が大事であること、防げる病気で健康を失わないように、自分のためにも、自分が大切にする人のためにも、がん検診を受けて健康を守ってほしいという呼びかけがありました。

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続いて、浦河町立図書館の中野蓉子館長から、「がん情報コーナー」が設置されたこと、がんに関するブックリストを作成中であり、今後、がんについて直接参照できるようなチラシを作成し、様似町、えりも町を含む、3町の図書館や保健センターなどで提供していく予定であること、様似町の図書館ではがんの特集展示が行われていることが紹介されました。そして、病気の予防についても、病気になったときにも最適な資料を提供していけるように図書館でも努めていきたい、気になることがあったら図書館をのぞいてみてほしいという呼びかけがありました。

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講演会の最後には、苫小牧市立病院の牧野祐司さんから、日高地域からの最寄りのがん相談支援センターは、国が指定する「王子総合病院」、北海道が指定する「苫小牧市立病院」に設置されていることが紹介されました。そして、一人で悩まず気軽に相談していただくことで、少しでも解決につながるお手伝いができればと思っているので何かのときに思い出してほしい。という言葉で終了しました。

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講演会の終了後には3町の保健福祉課、浦河赤十字病院、がん診療連携拠点病院等の各機関、浦河町立図書館等が出展したブースで、がん検診の体験コーナーや展示、相談コーナーが設けられ、多くの人が立ち寄っていかれました。

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プログラム

講演資料