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大腸がん形成におけるアクチビンシグナル経路の機能解析

ヒト大腸がんでは、80%以上でAPC遺伝子の機能欠損型変異、40%以上でKRASの活性化型点変異、50%以上でTP53の機能欠損型変異が認められます。さらに、TGF-β受容体や、その下流で働くSMAD4への変異も10%から20%の頻度で認められることから、大腸がん形成にはWnt経路、Ras経路、p53経路、TGF-β経路が関与していることが、これまでの様々な研究により明らかにされています。最近の研究において、TGF-β経路と同じTGF-βスーパーファミリーに属するActivin経路が、大腸がん形成に関与していることを明らかにしました(Takeda et al., PNAS 2019)。今後は、臨床検体やノックアウトマウスを用い、アクチビン経路がどのようにがん化に関与しているのか、詳細な分子機構の解明を目指して研究を進めて行く予定です。