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国立がん研究センター

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「術前検査にかかる検体の取り違え」報道について

22日のテレビ報道ならびに23日の新聞等の報道により、患者様には多大なご不安を与えてしまい、深くお詫び申し上げます。

今回報道されました事実は、下記のとおりでございます。

当院で9月初めに肺がんの手術を行った患者様で、手術前の細胞診検査(8月3日実施)において、検体の取り違えにより検体の一部に他の患者様のものが混入するということが起こり、患者様本人の検体はがん細胞陰性でありましたが、混入した検体ががん細胞陽性であったため、この検査では肺がんと診断されました。

この患者様はCT検査では肺がんを強く疑わせる所見であったことから、先程の細胞診検査結果が正しくがん細胞陰性と報告された場合でも、肺の切除術が強く推奨される症例でございました。ただ、推奨はされませんが経過観察という選択肢もあったことから、今回の誤認がその選択の機会を奪うこととなってしまいました。

なお、検体を取り違えた患者様は今回の3名の方だけであり、他の患者様の検体につきましては適正に実施されております。また、今回の患者様以外の2名の方々につきましても、その後の治療ならびに病状に問題は起こっていないことをここにご報告いたします。

今回、このような検体の取り違えというあってはならないことが起こった訳でありますが、このことを深く反省し、直ちに取った改善策はもとより、今後このようなことが二度と起こらないよう、万全なる防止策を講じることとしております。また併せて、今回の件につきましては外部の専門家を含む事故調査委員会を設置して更なる改善を行い、皆様の信頼回復に職員一同努める所存でございます。

平成17年9月23日

国立がんセンター中央病院
院長 野村 和弘

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